和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年03月06日(木)

寒さの中にも春の気配 バイカオウレン咲く、和歌山県田辺市本宮

熊野古道沿いで可憐(かれん)な花を咲かせ始めたバイカオウレン=1月29日、和歌山県田辺市本宮町大居で
熊野古道沿いで可憐(かれん)な花を咲かせ始めたバイカオウレン=1月29日、和歌山県田辺市本宮町大居で
国道311号沿いで芽吹いたフキノトウ(1月31日、和歌山県田辺市本宮町小々森で)
国道311号沿いで芽吹いたフキノトウ(1月31日、和歌山県田辺市本宮町小々森で)
 和歌山県田辺市本宮町の熊野古道沿いで、バイカオウレン(キンポウゲ科)が梅に似た小さな白い花を咲かせ始めた。国道311号沿いではフキノトウ(キク科)が芽吹き、寒さの中にも春の気配を感じさせている。

 バイカオウレンは針葉樹林の林内や林縁などに生える常緑多年草で、花の大きさは直径1・5センチほど。福島県以西の本州や四国に分布している。

 本宮町大居にある熊野古道「三軒茶屋跡」そばに群生し、熊野本宮観光協会が保護している。柵を設けたり、落ち葉を掃除したりして、以前より少しずつ数が増えてきたという。

 地元の写真愛好者の男性(62)は「今年は1月26日ごろに咲き始めた。寒さの影響で例年より咲き始めるのが少し遅い。見頃は2月10日ごろになるのではないか」と話している。

■フキノトウ芽吹く


 フキの若い花茎のフキノトウは、本宮町小々森を通る国道311号沿いのあちらこちらで姿を現している。

 地面から顔を出し、直径は2~3センチほど。ほろ苦い風味が春の味覚としても親しまれている。

 地域住民によると、今年の芽吹きは例年より少し遅く感じるという。