和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

風船でロケットの高さ体感 串本の出雲小児童

空に向かって風船を飛ばす児童(3日、和歌山県串本町潮岬で)
空に向かって風船を飛ばす児童(3日、和歌山県串本町潮岬で)
将来の夢を短冊に書く児童
将来の夢を短冊に書く児童
 和歌山県串本町田原に建設中の小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられる小型ロケットの高さ(18メートル)を体感するイベントが3日、同町潮岬にある潮岬青少年の家であった。地元出雲小学校の児童が参加し、約2年後の発射に想像を膨らませた。

 ロケットで町全体を盛り上げていきたいと青少年の家が企画した。約60個の風船でロケットを打ち上げる民間会社の名称「SPACE ONE」と書かれた垂れ幕を高さ18メートルまで揚げ、児童23人が「サッカー選手になりたい」「野球でメジャーリーグへいく」など将来の夢を書いた短冊を一緒につるした。参加者はカウントダウンとともに垂れ幕が揚げられると、手にした風船を空へ放った。

 イベントに出席した田嶋勝正町長(61)は「串本で初めてロケット関連イベントを開いてくれたことをうれしく思う。これを機会に児童にはロケットに興味を持ってもらい、将来、宇宙飛行士など宇宙関連の仕事に就いてくれるとうれしい。今日の体感したことを頭に浮かべて2年後の1号機の発射を見てほしい」、山路和彦校長(56)は「宇宙については分かりにくいことが多いと思うが、今日は良いチャンス。今日を未来の扉を開くスタートにしてもらいたい」とあいさつした。

 短冊に「YouTuber(ユーチューバー)になりたい」と将来の夢を書いた6年生の浦地飛翔君(12)は「ロケットは予想していたより高いと思った。ロケットが地元で見られるのはうれしい。見に行きたい」、青少年の家の山口和紀所長(70)は「今回参加した子どもの中から、1人でも将来、宇宙に関連する職業に就く人が出てくれればうれしい」と話した。