和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年01月31日(金)

食と運動で長生きを

高齢者の健康をテーマに講演する松本昭英さん(和歌山県上富田町朝来で)
高齢者の健康をテーマに講演する松本昭英さん(和歌山県上富田町朝来で)
 和歌山県田辺市向山出身の医学博士、松本昭英さん(81)らを講師に招いての医療講座が26日、上富田町朝来の上富田文化会館であった。松本さんは、健康で長生きするためには食事に気を付け、運動を続けるようアドバイスした。


 語り部団体「熊野人倶楽部」(浜田八洲男代表)が恒例の「新春お宝公開講座」として、健康について考えてもらおうと企画。約30人が聴講した。

 松本さんは、日本透析医学会などの認定医や指導医であり、1981年に医療法人社団「星晶会」(兵庫県伊丹市)を設立し、理事長を務める。この日は「高齢者の生きがい創造(在宅強化を通して)」と題し講演した。

 透析医療を主に地域密着型の医療や介護施設を運営する法人の事業について紹介し、「在宅の強化や人材育成、社会貢献に力を入れている」と強調。循環器疾患につながる高血圧について触れ、食塩の摂取を1日6グラム未満にしたり、体重を減らしたりするほか、有酸素運動を定期的に続けることが効果的だと話した。

 97歳の女性が在宅で自主的にトレーニングすることで健康を維持していることも紹介。「感謝の気持ちを持って続けており、健康な体は自分でつくるということを教えてもらった」と語った。

 講座ではこのほか、同法人の前田容子国際部課長が「星晶会が取り組む国際医療貢献について」をテーマに講演した。スタッフが、インフルエンザや新型コロナウイルスの感染について説明し、健康で長生きするためには運動や食とともに、社会参加が重要なことも訴えた。有酸素運動の仕方についても紹介した。