和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年01月31日(金)

二階氏と望月氏が申請 揺れる自民の候補者選び、参院選和歌山選挙区

 今夏の参院選和歌山選挙区(改選数1)に向け、自民党県連の候補者選びが注目されている。県連に立候補の意思を伝えているのは2人。一人は昨秋の衆院選で落選した二階伸康氏。もう一人は前有田市長の望月良男氏。調整の難航も予想され、両氏とも出馬することになれば、激しい保守分裂選挙になるとの見方が広まっている。

 県連は、前自民参院幹事長だった世耕弘成氏の衆院くら替えに伴い、空席となった議席の確保に力を注ぐ。公認の候補者選びは、公募する前に所属の国会議員や県議ら10人以上から推薦を受けた人の申請を22日まで受け付けていた。

 二階氏は、自民党元幹事長の二階俊博氏の三男。派閥裏金事件を受けて衆院選不出馬を表明した父親の後継として和歌山2区から立候補したが、同じ裏金事件で離党し、無所属で立った世耕氏に大差で敗れた。和歌山2区の党支部長を務めており、巻き返しを図る。

 望月氏は、世耕議員の支援を受けている。県連が公認条件としていた県議ら10人以上の推薦も集めた。

 昨秋の衆院選では、世耕氏のくら替え出馬に際して、県連は幹事長名で「公認候補に対抗して立候補することは重大な党規律違反に準ずる行為」との談話を出すなど激しく反発。世耕氏を応援すれば党規違反になるとして意思統一を図ったが、方針に反して世耕氏に付く県議もいた。

■2月決定の見込み

 県連では2月上旬に開く「拡大役員会」で参院選の候補予定者を決めたいという。公認を得られなかった方が無所属で出馬すれば、再び激しい保守分裂戦が懸念される。

 ある県連関係者は「そうならないよう、公認候補に協力する『誓約書』を書いてもらうなど、手だてを考えている」と話している。