和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年02月14日(金)

梅PR これからも 子どもら梅田でイベント、和歌山県田辺市上芳養

「かみはやキャラバン」の今後について話し合う実行委員会のメンバー(和歌山県田辺市上芳養で)
「かみはやキャラバン」の今後について話し合う実行委員会のメンバー(和歌山県田辺市上芳養で)
 大阪・梅田で、和歌山県田辺市上芳養地域と特産品の梅の魅力を発信するイベント「かみはやキャラバン」を定着させようと、実行委員会が動き出した。昨年5月に初開催し、会場は大にぎわいとなった。小中学生が中心の取り組みだが、学校と地域の連携を強化し、持続可能な組織づくりと事業による財源確保を目指す。


 イベントは上芳養小学校6年生の修学旅行に合わせて開催した。地域の有志も参加し、梅田のイベント会場で梅干し400個の無料配布や落ち梅拾いの疑似体験、梅料理の販売などをした。梅干しは25分で全て配りきった。

 参加した6年生は「和歌山の梅はとても有名だった」「思った以上に梅が好きな人が多い」と地域の魅力を再確認した。90%以上の児童がイベントの成功を実感している。

 課題もある。地域の未来を考える取り組みだが、上芳養中のアンケートでは「将来も上芳養に住みたい」と考えている生徒は23%にとどまった。実行委は意識を変えるためにも継続的な取り組みが必要と考えている。しかし、教員は3~5年ほどで異動するため、学校主体のイベントでは継続が難しい。

 イベントは今年も5月に開催する。実行委員会は9日、上芳養小で第1回の会合を開き、地域の事業者ら約20人が参加した。会合では学校、地域、事業者で役割を分担する▽活動の舞台である梅田の事業者とのつながりを強化する▽事業を通して財源を捻出し、補助金に頼らない組織を目指す―などの方針を確認した。

 梅田とのつながり強化では、商店街との連携を模索している。飲食店と共同で梅干しを使ったメニューを開発したり、上芳養の特産品を販売したりできないか検討する。商店街からも「何か協力したい」という声が上がっているという。

 上芳養小の新谷憲史校長は「子どもたちの地域への愛着を育て、将来地元で活躍する人材を増やしたい。地域と一体で取り組みたい」と話している。