和歌山県那智勝浦町の世界遺産・熊野那智大社は２７日、迎春準備として大社の別宮・飛瀧神社のご神体である「那智の滝」の上に架かる大しめ縄を張り替えた。

　大しめ縄の長さは約２６メートルで、白いさらしの布でできている。毎年この時季と７月に営まれる例大祭「那智の扇祭り」前の年２回張り替えている。

　この日は、白装束に烏帽子（えぼし）姿の神職ら５人が、落差１３３メートルという日本一の直瀑の上まで大しめ縄を担いで険しい山道を移動。命綱を着けて水が落ちる場所のそばに立ち、慎重に作業をした。

　張り替えを終えた禰宜（ねぎ）の小賀真樹さん（５３）は「身が引き締まる思い。来年は大阪・関西万博もあるので、明るい年になりますようにと御祈念して張り替えた」と話していた。