和歌山土産で知られる菓子「かげろう」を製造する和歌山県白浜町の「福菱」と、有名チョコレートメーカー「ゴディバジャパン」が「かげろう　チョコレート」を共同開発した。

　福菱の福田裕希会長とゴディバジャパンの阿部邦昭常務執行役員、両社をつないだサックス奏者の岡なづきさん＝和歌山市＝が１８日、県庁の岸本周平知事を訪問し、商品の完成と発売を報告した。

　すさみ町の「観光大使」や和歌山市の「観光発信人」を務める岡さんは、和歌山県の認知度を上げていきたいと考え、ゴディバジャパンの社長に和歌山との連携を提案。和歌山県側の連携先として、最終的に福菱を選んだという。

　今春から約半年で開発。「かげろう」の生地で、ベルギー産の濃厚チョコを使った特製のクリームを挟んだ商品。試食した岸本知事は「おいしい。大人の味」と舌鼓を打ち「和歌山はいいものがたくさんあるが、認知度が高くない。国際的ブランドのゴディバさんと和歌山で最高のブランド福菱さんとのコラボで、いいブランディングをしていただいた」と喜んだ。

　福田会長は、甘い生地とチョコレートを合わせるのに苦労したといい「試食を繰り返してやっとできた。甘くて切なくてほろ苦い味に仕上がった。（連携は）光栄の一言」、阿部常務は「積極的に販売し、和歌山を盛り上げていきたい」と話した。今後も味を変えて販売するなど、両社の連携は続けていきたいとしている。

　和歌山市のイオンモール和歌山と近鉄百貨店和歌山店内のゴディバショップで１９日から先行販売。来年３月からは全国約３００店舗で発売する。２個入り５６１円、１０個入りが２３７６円。いずれも税込み。