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2024年12月23日(月)

「奇跡重なり甲子園へ」 高校野球、田辺の田中監督講演、和歌山

ユーモアを交えながら甲子園出場を振り返る田辺高校野球部の田中格監督(和歌山県田辺市新庄町で)
ユーモアを交えながら甲子園出場を振り返る田辺高校野球部の田中格監督(和歌山県田辺市新庄町で)
 今春の選抜高校野球大会に21世紀枠で出場した田辺の田中格監督(52)が7日、和歌山県田辺市新庄町のビッグ・ユーで講演した。甲子園出場までにはいくつかの「奇跡」があったとして、当時のエピソードを交えながら語った。

 講演会は、公益財団法人「脇村奨学会」(田辺市)卒業生の会「和紀潮会」の和歌山分会が主催し、紀伊民報などが後援した。一般ら約80人が聴いた。

 田辺は昨秋、県大会で準優勝して近畿大会に出場。田中監督が選手との対話を重視したチームづくりをしている点も評価され、76年ぶりに選抜大会に出場した。大会では、全国屈指の強豪、星稜(石川県)と対戦。2―4で敗れたが、互角に渡り合った。アルプス席は大応援団で埋まった。

 田中監督は、自身の仕事をきっちりできるクレバーな選手がそろったこと、エースとなった寺西邦右選手が入部してくれたこと、準優勝した県大会で市和歌山や智弁和歌山という強豪に勝てたことなどを振り返りながら「21世紀枠での出場が決まってからは、たくさんの方から『ありがとう』や『おめでとう』と言ってもらった。すごく幸せな時間だった」と語った。

 「地域、学校、OB・OGらいろんな人たちの力が結集した結果の甲子園出場だった。私も『ありがとうございます』という気持ちでいっぱい。また近いうちに甲子園へ行きたい」とも話した。