和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月30日(水)

田辺が市和歌山に完勝 田工は神島との熱戦制す、高校野球和歌山大会

田辺―市和歌山 2回、先制のホームを踏み、ハイタッチする田辺の寺西(15日、和歌山市の紀三井寺球場で)
田辺―市和歌山 2回、先制のホームを踏み、ハイタッチする田辺の寺西(15日、和歌山市の紀三井寺球場で)
有田中央・貴志川・串本古座―耐久 粘りの投球を見せる串本古座の田畑投手(15日)
有田中央・貴志川・串本古座―耐久 粘りの投球を見せる串本古座の田畑投手(15日)
田辺工業―神島 勝ち越しの安打を放つ田辺工業の金子(14日)
田辺工業―神島 勝ち越しの安打を放つ田辺工業の金子(14日)
田辺-市和歌山テーブル
田辺-市和歌山テーブル
有田中央・貴志川・串本古座-耐久テーブル
有田中央・貴志川・串本古座-耐久テーブル
新宮・新翔-向陽テーブル
新宮・新翔-向陽テーブル
田辺工業-神島テーブル
田辺工業-神島テーブル
南部龍神-和歌山東テーブル
南部龍神-和歌山東テーブル
 第106回全国高校野球選手権和歌山大会は13~15日、1回戦2試合と2回戦6試合があった。紀南勢では、田辺、田辺工業、新宮・新翔が3回戦に進んだ。

 【15日】

●第3試合(2回戦)
市和歌山
000 000 000-0
011 003 01×-6
田辺

 〔市〕丹羽、土井、上野―川邉、麹家〔田〕寺西―前田(二)山本陣2(田)

 田辺は2、3回に犠飛でそれぞれ得点し、序盤から試合を優位に進めた。6回は山本結の適時打、山本陣の犠飛、前田の適時打とつながった。先発の寺西は、終盤まで140キロ台の球速が衰えず、相手の打線を6安打に抑えた。守備陣は堅実なプレーを随所で見せ、無失策で試合を終えた。

「夏で決着」有言実行

 今大会で初戦屈指の好カードは、田辺の完勝と言える内容だった。相手は、昨秋にコールド勝ちしたものの、今春はタイブレークの末に敗れた昨年大会の王者・市和歌山。大会前に「夏で決着をつける」と話していた田辺の山本結翔主将(3年)は、試合後に「皆が自分らしいプレーをしてくれた。勝利という形で決着をつけられて良かった」と振り返った。

 先制点となる犠飛を放った田辺の小川飛翔外野手(3年)は「勢いに乗っていけるような勝利。チャンスをつくったり広げたりするなど、次戦でも場面に応じてできることをやりたい」と話した。

●第1試合(2回戦)

有田中央・貴志川・串本古座(連合)
100 000 0 -1
310 120 1× -8
耐久
(7回コールド)

 〔連〕矢舩、田畑―柳下〔耐〕冷水―川合(三)澤(耐)(二)赤山、岡川(耐)、田畑(連)

 連合は1回、相手守備の乱れを見逃さずに先制したが、今春に甲子園の舞台を経験した耐久の投手、冷水を攻略できなかった。串本古座で唯一の3年生田畑は2番手でマウンドに上がったほか、2安打を放ち、存在感を示した。

●第2試合(2回戦)

新宮・新翔
201 241 000-10
010 011 110-5
向陽

 〔新〕築紫、坂地―引地〔向〕吉原、喜多、廣田、山本―根來(三)坂地(新)、吉原(向)(二)築紫、西内、引地2(新)、立尾2(向)

 両チームで計27安打が生まれた打撃戦を新宮・新翔が制した。部員数不足に伴う連合チームの和歌山大会での勝利は初めて。2026年度の統合が決まっている両校にとって、記念すべき1勝になった。

 【14日】

●第1試合(2回戦)
田辺工業
010 120 000 2-6
002 000 011 0-4
神島
(延長10回タイブレーク)

 〔田〕畑野、金子―樫本〔神〕坂本大、鈴木―山﨑(三)今井(神)(二)樫本、佐藤(田)

 近隣校の対決は、今大会初の延長戦の末、田辺工業に軍配が上がった。

 神島は3―4で迎えた9回、連続四球で1死満塁の好機をつくり、今井の犠飛で同点に追いついた。

 田辺工業は10回、1死満塁で金子が内野安打を放って三塁走者の佐藤が生還。神島の守備の乱れで二塁走者の古久保も得点した。



 田辺工業の金子空斗投手(3年)は9回のピンチで登板して抑えた後、決勝点を放った。「マウンドに上がった時は緊張もあったが、1失点は仕方ないと思って割り切った」。ヘッドスライディングを見せた内野安打の場面は「絶対にセーフになるという気持ちだった」と振り返った。

 神島の井平章斗主将(3年)は「チームはいつも以上にがむしゃらにボールを追いかけることができたが、悔しい結果に終わった。後輩には自分たちの分まで勝ってほしい」と話した。

●第2試合(2回戦)

南部龍神
000 00 -0
131 32×-10
和歌山東
(5回コールド)

 〔南〕西川―増田〔和〕前芝―辻奨(三)谷村2、白木(和)

 和歌山東がシード校の強さを見せた。南部龍神は地域住民らの声援を受けて懸命にプレーしたが、散発の3安打で、相手投手を攻略できなかった。

 南部龍神の末吉塁主将(3年)は「燃焼しきれなかったという思いはあるが、やりきったという気持ちもある」と語り、「後輩たちには、野球を楽しむことを忘れないでほしい」と笑顔でエールを送った。

●第3試合(2回戦)
県和歌山3―2橋本

 【13日】
●第1試合(1回戦)
 初芝橋本10―3慶風
 (7回コールド)

●第2試合(1回戦)
 日高5―1粉河

●17日の試合

▽2回戦
午前9時
 近大新宮―箕島
午前11時半
 和歌山高専―南部