和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

【動画】「新宮紀宝道路」が開通 和歌山・三重の県境またぐ、紀伊半島一周の高速

開通を祝いテープカットやくす玉割りをした関係者(7日、三重県紀宝町で)
開通を祝いテープカットやくす玉割りをした関係者(7日、三重県紀宝町で)
新宮紀宝道路の開通記念イベントとして熊野川河口大橋で行われたちょうちん行列と打ち上げられた花火(6日、和歌山・三重県境付近で)
新宮紀宝道路の開通記念イベントとして熊野川河口大橋で行われたちょうちん行列と打ち上げられた花火(6日、和歌山・三重県境付近で)
 熊野川をまたいで和歌山・三重の両県をつなぐ国道42号「新宮紀宝道路」が7日午後3時に開通した。紀伊半島を一周する高速道路の一部として整備。同日の午前中に式典があり、関係者が完成を祝った。

【動画】新宮紀宝道路、早速走ってみました!!

 新宮紀宝道路は和歌山県新宮市あけぼのと三重県紀宝町神内をつなぐ延長2・4キロの自動車専用道路。2013年度に事業化され、17年度から工事に着手。熊野川に熊野川河口大橋(延長821メートル)を架けるなどし、新宮北と紀宝鵜殿、紀宝という三つのインターチェンジ(IC)を設けて完成した。事業費は約500億円。渋滞緩和や災害時のネットワーク確保、医療機関や観光地へのアクセス向上・強化といった効果が期待されている。この道路につながる和歌山県側の「新宮道路」と三重県側の「紀宝熊野道路」は現在、事業中。

 紀宝町鵜殿にある「まなびの郷」で開かれた開通式には国土交通省や両県の関係者ら約320人が参加した。

 主催者として、三重県の一見勝之知事が「命の道がようやく開通した。三重県側はあと22キロ残っている。どんどん工事を進めて、ますます皆さんに安心していただきたい」、和歌山県の岸本周平知事も「今日をスタートにさらに経済的な発展や防災、紀伊半島一周の高速道路が一日も早く開通するように皆さんと一緒に頑張っていきたい」とあいさつした。

 高速自動車道紀南延長促進協議会の特別顧問を務める自民党元幹事長の二階俊博氏は「皆の努力を結集することで成せば成る。この道路を活用して、新しい躍動を皆でしっかり味わっていきたい」と呼びかけた。

 引き続き、紀宝鵜殿ICに移動。関係者がテープカットをしたり、くす玉を割ったりした後、新宮方面に向けて通り初めをした。

 開通前夜には新宮市や紀宝町などでつくる実行委員会が、開通記念イベントも開催。ちょうちんを持つなどした約700人が行列を作って熊野川河口大橋を両側から中央へ向かって歩き、花火も打ち上げられた。