和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

「田辺の朝」の魅力知って 文筆家の甲斐さん取材、ガイドブック発行へ、和歌山

取材する甲斐みのりさん(左)=和歌山県田辺市新屋敷町で
取材する甲斐みのりさん(左)=和歌山県田辺市新屋敷町で
 文筆家で、10年以上和歌山県田辺市に通い続ける甲斐みのりさんが、田辺の「朝」の魅力を紹介するガイドブックを作る。喫茶店のモーニングや「朝のおやつ」、朝市「弁慶市」などを取材しており、本年度中の発行を目指している。

 まちづくり会社「南紀みらい」(田辺市湊)や田辺観光協会でつくる「田辺朝活ガイドブック制作委員会」が企画した。ガイドブックは1万部作製。300円で販売する予定。

 甲斐さんは旅や菓子、地元パン、手土産、建築などを題材に書籍や雑誌、ウェブなどに執筆。田辺市の魅力を発信するガイドブックなども手がけている。

 これまで飲食街「味光路」をたびたび紹介するなど、夜の魅力をPRしてきた。今回は「午前10時までの楽しみ」に焦点を当てる。11月中旬に、喫茶店や菓子店など20店以上を食べ歩きしながら取材した。

 甲斐さんは「全国を旅しているが、モーニングを味わえる喫茶店がこんなに多い地域は珍しい」と指摘。「農家や漁師さんなどが仕事を終えて一服しているコミュニティーがある。入ると『誰か知らない人が来た』という目では見られるが、『観光で来ました』と伝えるといろいろな話をしてもらえる」と自身も旅の楽しみの一つにしている。

 「午前8時や9時から営業している菓子店が多いのも特徴。東京ではあり得ない。おやつを買って、扇ケ浜を散歩しながら食べるなどの楽しみ方も伝えたい」と言う。

 「朝を楽しむには、前日から泊まることが必要。宿泊して田辺の魅力を味わってもらえるガイドブックにしたい」と話している。