和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月05日(木)

26年4月開校は困難 校舎建設の入札が不調、和歌山県串本の統合小学校

統合小学校の建設予定地(和歌山県串本町で)
統合小学校の建設予定地(和歌山県串本町で)
 和歌山県串本町は、串本小学校と橋杭小学校を統合する「くしもと小学校」について、予定していた2026年4月の開校は難しいと明らかにした。同町串本のくしもとこども園近くの高台に新しい校舎を建設する予定だが、9月に執行された校舎建設の入札が不調に終わり、開校に間に合わないという。


 2日に開会した町議会12月定例会で、田嶋勝正町長が報告した。

 5月に実施した入札では指名16社のうち3社が応札したが全て予定価格を上回っていたため不落となった。その後、工期延長や設計内容の見直し、物価高騰などに伴って予定価格を増額。指名業者を43社に増やして9月に再入札を実施。1社が応札したが、予定価格を上回ったため不調に終わった。

 町は、熊本地震や能登半島地震、大阪・関西万博などの影響で、大型の木造建築を担う大工や技術者が不足していることや物価高騰が原因とみている。

 町が公表している基本設計書によると、校舎は平屋で延べ床面積は約3148平方メートル、体育館も平屋で延べ床面積は約986平方メートル。

 町は次の入札に向け、体育館などを木造から鉄骨造りに変更し、学校全体の木造部分を減らすことなどを検討している。

 田嶋町長は報告で「計画内容を決定次第、速やかに保護者説明会を開催したい」と話した。