カトーテック、化粧ブラシ物性試験機を開発
カトーテック株式会社
タイキと京都市産業技術研究所がJIS規格開発を進行中。化粧ブラシの使用感の数値化を目指す、効率的な製品開発、製品特性の見える化に
カトーテック株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:加藤敦子)は、2024年12月の完成を目指し、化粧ブラシ物性試験機の開発を進めています。2024年3月より日本産業標準調査会(JISC)で「化粧用ブラシの力学特性測定技術に関するJIS開発」が採択され、JIS原案作成が開始されています(METIニュースリリース:https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240312001/20240312001.html)。
写真提供:京都市産技研 イメージ写真
本取り組みは、株式会社タイキ(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長兼グループCEO:中村知世)が提案し、標準化活用支援パートナー機関である地方独立行政法人京都市産業技術研究所(所在地:京都府京都市、理事長:西本清一、以下:京都市産技研)と共同で実施しています。
化粧ブラシ物性試験機の測定機構の基礎は京都市産技研が開発しました。職人の熟練の技でつくられ、長きにわたり使用されている筆がもつ物性を詳しく知るための研究を続け、繊維束として使用感に影響する力学特性の測定方法を確立しました。(1)
(1) 化粧用ブラシの物理特性測定法の開発、繊維製品消費科学、56(6)、555-561(2015)
規格目的について
本規格は、化粧料を肌につける際に使用する化粧ブラシの「なめらかさやコシ感」を客観的に評価することを目的としています。化粧ブラシは、寝かせた状態で肌に当てて払う動作で使用することを想定しています。化粧ブラシ物性試験機を使用し、払う動作によって生じる化粧ブラシの繊維束の「曲げ剛性」と「摩擦力」を測定します。
「化粧ブラシ物性試験機」 について
さわり心地評価を得意とするKES(R)風合い試験機の技術を展開し、化粧ブラシの繊維束が接触板に動的に触れたときの力学特性を評価します。繊維束の「曲げ剛性」と「摩擦力」を接触板に生じる垂直方向の力と水平方向の力から測定します。化粧ブラシの使用感を評価する一つの指標として重要とされている、この二つの特性を測定します。
「化粧ブラシ物性試験機」 活用法
1.ブラシ用繊維の開発
繊維の品質を数値化することで、その指標に合わせた繊維の開発が可能に。数値化によって特性の変化や俯瞰評価が可能になります。
2.ネット販売での活用
ネット販売が拡大している昨今、消費者にとって可視化された製品の品質情報は重要です。人が感じる「化粧ブラシの使用感」のうち、特になめらかさやコシ感という感覚を、曲げ剛性と摩擦力として客観的に評価・数値化することで、より消費者に分かりやすく品質を伝えることができます。
3.化粧ブラシの力学特性を可視化
毛束の量や繊維の種類によって、化粧ブラシの使用感は異なります。人によって評価されてきた繊細であいまいな使用感を試験機で評価することで、化粧ブラシの力学特性を可視化できます。例えば、デリケートな目の周りや大きな面積に塗布を必要とする頬周りなど、化粧ブラシを使用する顔のパーツに合った製品開発が可能となります。
規格開発の提案の背景
化粧ブラシには、従来獣毛が多く使用されてきましたが、近年の動物愛護・環境保護への社会的関心の高まりもあり、その供給量は減少してきました。このため、合成繊維の使用が増えています。
また、化粧ブラシの使用感には、繊維素材としての特性だけでなく、毛束の形状やサイズも影響します。繊維素材そのものの物性・成分等は、既存の JIS で試験可能ですが、繊維束とした場合の使用感に関する試験方法は、これまで標準化されていませんでした。本提案により、化粧ブラシの使用感を客観的に評価できるようになります。
【株式会社タイキ】
化粧品・化粧用具の総合メーカーとして、多岐にわたる製品を開発。製品の構成要素となる「効果感や情緒を追求した中味」「使用性や機能を高めた容器」「化粧料の良さを引き出す塗布用具」の開発を行っています。これまで特許出願した総件数は約800件におよび、スポンジ・パフ関連、ブラシ、シート・マスクをはじめ、化粧品関連商品において多くの特許権を取得しています。特許や実用新案をはじめ多くの知財を保有しているのも、タイキグループの特徴です。
HP:https://www.tikg.co.jp/
【地方独立行政法人京都市産業技術研究所】
伝統産業から先進産業まで、ものづくり技術の向上に取り組む事業者の挑戦を支援する公的な産業支援機関。ものづくり中小企業の研究開発や製造工程の改善等で直面する課題の解決、また新商品や新技術をより創出できるようにするための製品や素材等の依頼試験・分析や、技術課題をヒアリングし解決策の提案等を行う技術相談、利用可能な機器を配備しています。また、伝統産業技術後継者の育成や、ものづくり中小企業技術者の技術力向上のため、人材育成研修や講習会を開催しています。
HP:https://tc-kyoto.or.jp/
【カトーテック株式会社】
1972年に布のさわり心地を測定する、KES(R)風合い試験機を京都大学の川端季雄博士と共同開発。KES(R)のあいまいな人の感覚を数値化する技術を展開し、現在では、繊維や毛髪、製紙、自動車用素材、化粧品など多岐にわたる製品や素材の品質・快適性を測定しています。KES(R)は毛1本の曲げ剛性やティッシュの圧縮エネルギーなど、微小で繊細な力を計測することを得意としています。企業や大学、研究所とともに、KES(R)を生かした新しい試験機の共同開発も多数行っています。
【カトーテック 会社概要】
社名:カトーテック株式会社 本社所在地:京都市南区西九条唐戸町26番地
代表取締役:加藤 敦子
事業内容:1. 電子計測装置 2. 高分子材料関連機器 3. 各種製造装置 4. 大型特殊機械
設立:1961年9月1日 HP:https://www.keskato.co.jp/
※「KES」は、カトーテック株式会社の登録商標です。
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タイキと京都市産業技術研究所がJIS規格開発を進行中。化粧ブラシの使用感の数値化を目指す、効率的な製品開発、製品特性の見える化に
カトーテック株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:加藤敦子)は、2024年12月の完成を目指し、化粧ブラシ物性試験機の開発を進めています。2024年3月より日本産業標準調査会(JISC)で「化粧用ブラシの力学特性測定技術に関するJIS開発」が採択され、JIS原案作成が開始されています(METIニュースリリース:https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240312001/20240312001.html)。
写真提供:京都市産技研 イメージ写真
本取り組みは、株式会社タイキ(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長兼グループCEO:中村知世)が提案し、標準化活用支援パートナー機関である地方独立行政法人京都市産業技術研究所(所在地:京都府京都市、理事長:西本清一、以下:京都市産技研)と共同で実施しています。
化粧ブラシ物性試験機の測定機構の基礎は京都市産技研が開発しました。職人の熟練の技でつくられ、長きにわたり使用されている筆がもつ物性を詳しく知るための研究を続け、繊維束として使用感に影響する力学特性の測定方法を確立しました。(1)
(1) 化粧用ブラシの物理特性測定法の開発、繊維製品消費科学、56(6)、555-561(2015)
規格目的について
本規格は、化粧料を肌につける際に使用する化粧ブラシの「なめらかさやコシ感」を客観的に評価することを目的としています。化粧ブラシは、寝かせた状態で肌に当てて払う動作で使用することを想定しています。化粧ブラシ物性試験機を使用し、払う動作によって生じる化粧ブラシの繊維束の「曲げ剛性」と「摩擦力」を測定します。
「化粧ブラシ物性試験機」 について
さわり心地評価を得意とするKES(R)風合い試験機の技術を展開し、化粧ブラシの繊維束が接触板に動的に触れたときの力学特性を評価します。繊維束の「曲げ剛性」と「摩擦力」を接触板に生じる垂直方向の力と水平方向の力から測定します。化粧ブラシの使用感を評価する一つの指標として重要とされている、この二つの特性を測定します。
「化粧ブラシ物性試験機」 活用法
1.ブラシ用繊維の開発
繊維の品質を数値化することで、その指標に合わせた繊維の開発が可能に。数値化によって特性の変化や俯瞰評価が可能になります。
2.ネット販売での活用
ネット販売が拡大している昨今、消費者にとって可視化された製品の品質情報は重要です。人が感じる「化粧ブラシの使用感」のうち、特になめらかさやコシ感という感覚を、曲げ剛性と摩擦力として客観的に評価・数値化することで、より消費者に分かりやすく品質を伝えることができます。
3.化粧ブラシの力学特性を可視化
毛束の量や繊維の種類によって、化粧ブラシの使用感は異なります。人によって評価されてきた繊細であいまいな使用感を試験機で評価することで、化粧ブラシの力学特性を可視化できます。例えば、デリケートな目の周りや大きな面積に塗布を必要とする頬周りなど、化粧ブラシを使用する顔のパーツに合った製品開発が可能となります。
規格開発の提案の背景
化粧ブラシには、従来獣毛が多く使用されてきましたが、近年の動物愛護・環境保護への社会的関心の高まりもあり、その供給量は減少してきました。このため、合成繊維の使用が増えています。
また、化粧ブラシの使用感には、繊維素材としての特性だけでなく、毛束の形状やサイズも影響します。繊維素材そのものの物性・成分等は、既存の JIS で試験可能ですが、繊維束とした場合の使用感に関する試験方法は、これまで標準化されていませんでした。本提案により、化粧ブラシの使用感を客観的に評価できるようになります。
【株式会社タイキ】
化粧品・化粧用具の総合メーカーとして、多岐にわたる製品を開発。製品の構成要素となる「効果感や情緒を追求した中味」「使用性や機能を高めた容器」「化粧料の良さを引き出す塗布用具」の開発を行っています。これまで特許出願した総件数は約800件におよび、スポンジ・パフ関連、ブラシ、シート・マスクをはじめ、化粧品関連商品において多くの特許権を取得しています。特許や実用新案をはじめ多くの知財を保有しているのも、タイキグループの特徴です。
HP:https://www.tikg.co.jp/
【地方独立行政法人京都市産業技術研究所】
伝統産業から先進産業まで、ものづくり技術の向上に取り組む事業者の挑戦を支援する公的な産業支援機関。ものづくり中小企業の研究開発や製造工程の改善等で直面する課題の解決、また新商品や新技術をより創出できるようにするための製品や素材等の依頼試験・分析や、技術課題をヒアリングし解決策の提案等を行う技術相談、利用可能な機器を配備しています。また、伝統産業技術後継者の育成や、ものづくり中小企業技術者の技術力向上のため、人材育成研修や講習会を開催しています。
HP:https://tc-kyoto.or.jp/
【カトーテック株式会社】
1972年に布のさわり心地を測定する、KES(R)風合い試験機を京都大学の川端季雄博士と共同開発。KES(R)のあいまいな人の感覚を数値化する技術を展開し、現在では、繊維や毛髪、製紙、自動車用素材、化粧品など多岐にわたる製品や素材の品質・快適性を測定しています。KES(R)は毛1本の曲げ剛性やティッシュの圧縮エネルギーなど、微小で繊細な力を計測することを得意としています。企業や大学、研究所とともに、KES(R)を生かした新しい試験機の共同開発も多数行っています。
【カトーテック 会社概要】
社名:カトーテック株式会社 本社所在地:京都市南区西九条唐戸町26番地
代表取締役:加藤 敦子
事業内容:1. 電子計測装置 2. 高分子材料関連機器 3. 各種製造装置 4. 大型特殊機械
設立:1961年9月1日 HP:https://www.keskato.co.jp/
※「KES」は、カトーテック株式会社の登録商標です。
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