和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月27日(水)

日比美思、芸能活動15周年で写真集 Dream5「ようかい体操第一」から10年にしみじみ 転機は俳優活動「初めて将来について考えた」

芸能活動15周年となった日比美思 (C)ORICON NewS inc.
芸能活動15周年となった日比美思 (C)ORICON NewS inc.
 俳優の日比美思(26)が、11月30日に『日比美思1st写真集(タイトル未定)』(玄光社)を発売する。日比は、2009年にNHK教育『天才てれびくんMAX』で行われたMTK全国オーディションに合格し、ダンス&ボーカルユニットのDream5のボーカルメンバーとして同年11月4日に「I don't obey~僕らのプライド~」でデビューした。そこから15年が経過。2014年に一世風靡した「ようかい体操第一」からも10年が経過し、グループの活動が終了してからは俳優として映画やドラマ、舞台と活躍の場を広げている。そんな日比にORICON NEWSがインタビューを実施。これまでのこと、これからのこと、さまざま聞いた。

【写真】芸能活動15周年を迎えた日比美思 大人っぽい表情も

■念願の1st写真集を発売 撮影地での思い出もトーク
――写真集についてお伺いできればと思います。芸能活動15周年を迎えた節目の年に1st写真集が発売となります。心境は?
【日比】すごくうれしかったです。本当にずっと写真集を出したいと思ってたので。念願かなって、ようやく写真集を出すことができました。

――写真集の撮影をしてみていかがでしたか?
【日比】撮影に行く前は本当に余裕がなくて。心配ばかりというか…。でも、スタッフの皆さんが本当に優しかったので、どちらかというと自分の中での心配というか。いい天気で撮影できたらいいなとか、いいコンディションで行かなきゃいけないなといった心配ばかりで(笑)。事前の準備だと、肌と体を意識しました。体重は過去最高の減量幅でしたね。でも、実際に現地に行ってみたら本当に楽しくて、天気にも恵まれて、ご飯もおいしくて(笑)。撮影中は写真家の藤本和典さんと呼吸を合わせることを意識して、本当に大事に撮影させていただきました。皆さんと鹿児島に小旅行に行った感覚で楽しかったです。

――水着、ランジェリーにも挑戦しています。
【日比】もともと肌を見せるような写真を撮ってきたこともあったんですけど、本当に久しぶりで。写真集を出すとなったからには、今の自分をちゃんと全部撮ってもらおうという感覚でした。そんなに悩むこともなかったです。ポジティブに挑戦したい気持ちでした。

――撮影での思い出は?
【日比】いつもお願いしている美容師さんが鹿児島出身の方で、おいしいとんかつ屋さん教えてもらって、みんなで行ったのが楽しかったです(笑)。あと、ちょっと早めだったんですけど、お誕生日をお祝いしていただいて。お酒飲んで、ケーキもいただいて、酔っ払いながら街中を歩いてる時の写真が使われてたりしてます(笑)。楽しかったです!「いつ撮られても大丈夫なようにしてるので、いつでも撮ってください」と藤本さんにお願いしていたんですけど、本当にいつでも撮られてました(笑)。

――お気に入りのカットは?
【日比】全部好きですけど…。撮影の最終日に撮った花柄のワンピースかな。森の中で撮影して。最後は、もやがかかった幻想的な場所で撮影させていただきました。撮影の1番最後というのもあって、ちょっとしんみりしながら撮った思い出があります。銭湯での撮影も楽しかったですね。デッキブラシを持って掃除しながらだったりとか、コーヒー牛乳を飲みながらとか。コインランドリーの色もかわいかったですね。髪型もちょんまげみたいに結んで、いつもの表情が出たという感じです。

――ポージングの研究はしましたか?
【日比】写真集はいっぱい見て、参考にさせていただきました。ポージングは撮影の直前までいろいろたくさん想像して、当日になったら何も考えないで撮ってもらうという感じでした。表情も、緊張しないでそのままで、という感じです。ポージングと同じで写真集を参考に、おうちで鏡の前に立って角度を気にしたりしましたが、雰囲気とその気持ちを大事にしながら撮影しました。

■芸能活動15周年「こんなに長く活動させていただけるなんて」 転機も明かす

――話は変わりますが、今年で芸能活動15周年を迎えました。15年と聞いた今の心境を教えてください。
【日比】あっという間です。15年ってすごいですね。他人事みたいに言っちゃいましたけど(笑)。本当に、ありがたいなと思います。こんなに長く活動させていただけていることが、本当にうれしいですね。

――デビュー時から振り返ったターニングポイントを挙げるとすると。
【日比】やっぱりグループを卒業したことが大きいターニングポイントです。9歳、10歳と本当に小さい時から活動させてもらってたので、そこで初めて自分の将来について真剣に考えたというか。それまでは本当に必死に走ってきて、後ろを見る余裕もなかったような感覚だったんですけど、そこでちゃんとようやく周りを見渡せたというか。これからどうしていきたいのかなと真剣に考えたタイミングでした。

――デビューはオーディションです。
【日比】オーディションの時は「カメラがいっぱいあって、すごいな」とか、「いろんな人が集まっているな」「たくさん人がいて緊張するな」ぐらいの感覚でした(笑)。ここまで来られるなんて想像できてなかったですね。

――オーディションを受けたきっかけは?
【日比】当時、歌や踊りを習いごとでさせてもらっていて。で、そこの先生と、あと親が「こういうオーディションがあるから、ちょっと参加してみようよ?」と言ってくれて。で、ビデオを回してオーディションに送りました。歌ったり、撮影されたりするのは、非日常な感覚があって、それが本当に楽しい印象でした。将来のために、という感覚はあまりなかった気がしますね。

――いざテレビに映る自分を見ていかがでしたか?
【日比】不思議な感覚でした。自分を見ることが、あまりなかったので、なんか初めて自分を客観的に見た瞬間っていうか…。こんなふうに映ってるんだなとか、グリーンバックでの撮影で背景が全部緑だったのにすごい賑やかな背景になってるな、とか不思議で。もう毎日楽しかったです。

――Dream5で忘れられないのが、2014年の「ようかい体操第一」です。一大ブームとなったアニメ『妖怪ウォッチ』のエンディングテーマとして大人気となりました。
【日比】そうですね。ここまで爆発的な人気になるとは思っていなかったです。曲の撮影も何かの撮影が終わった後に「この曲も一緒に出すので撮っておきましょう」と言って撮ったんです。一点カメラで撮ったものが、まさかここまでたくさんの方に聞いていただけるなんて思っていなかったので、びっくりしました。再生回数が1億回以上も再生されるとは思ってもいなかったので、何個ものカメラで撮っておけばよかったですね(笑)。

――NHK『紅白歌合戦』にも出られました。目まぐるしい日々だったと思いますが、記憶として残っているのは?
【日比】こんなにたくさんの方に曲を聞いていただけてるっていうのを後から徐々に知っていく感覚というか…。友だちや親とか、おばあちゃんが「見たよ」と言ってくれるのを聞いて、すごい流れの中に私はいるのかもしれないと感じました。喜びというよりも、着いていくことに必死でした。

――戸惑いの方が大きかったんですね。
【日比】そうですね。もちろんすごくうれしかったですけど、それよりも「すごい経験を今私はしているんじゃないか」と驚く感じで。とにかく必死でした。

――『紅白歌合戦』の思い出は?
【日比】全てがキラキラしてて、目まぐるしくて、あまり記憶には残ってないかもしれないです(笑)。でも後で家族が録画してくれていた映像を見て感動しました。本当にたくさんの素晴らしい方に囲まれて。デビュー当時に「紅白に出演したいです」と子どもたちがしゃべって、それを大人が温かい目で見て「出れたらいいね!」と言ってくれていた。それが本当にかなったんだな、と。出て感動でした。でも、当時は年齢的に最後まで出演することができなくて。途中で仕事で泊まっていたホテルに帰ったんです。それで1人でコンビニのそばを食べて年越しを迎えたのは寂しかったなって思いました(笑)。地元の友だちから「おめでとう!見たよ!」と動画が送られてきて、うれしいけど切ないな、みたいな(笑)。

――それでも『紅白』に出演するのは親孝行になったかと思います。
【日比】本当に喜んでくれました。たぶん、おばあちゃんは今でも見返してて(笑)。本当に、ありがたい経験です。

■グループ活動後は俳優の道へ 再び『蒲田行進曲』に意欲「成長した姿を見せられたら」

――2016年末にグループ活動を終了した後は俳優になります。俳優として活動する覚悟が決まった作品はありますか?
【日比】日々更新してるので「全部」と言いたいところなんですけど、やっぱりデビュー作はすごく記憶が強いですね。

――2017年にTBS・MBS系で放送されたドラマの『マジで航海してます。』ですね。
【日比】そうです。初めて撮影現場に入って、待ち時間がたくさんあるということから知りました。それまでカメラは見てアピールするものだったのが、カメラを見ちゃいけないんだとか、回想というシーンがあるんだなとか、台本ってこうやって読むんだな、とか。全部が初めての経験で、すごく楽しかったです。

――同じ事務所の飯豊まりえさんらが出演しています。今も連絡を取ったりは?
【日比】まりえちゃんは本当に何度もお世話になっていて。撮影の途中も「一緒に休憩しに行こうよ」と喫茶店に連れてってくれたりとか、雨が降ってきて傘を一緒にさして入らせてもらったりとか、本当にいろいろ教えてくださいました。

――舞台もさまざま出演しています。舞台で自身が1番成長した作品は?
【日比】今年5月に出演した『蒲田行進曲』ですかね。何よりせりふが本当に多くて。「つかこうへい」というジャンルを学ばせてもらった感覚でした。舞台上でこんなにしゃべることは今までなかったです(笑)。でも、泣き叫んだりとか、自分がせりふを言って笑ってもらったりとか、その時は必死ですけど舞台上を降りてからはすごく気持ちよくて。こういう感覚が忘れられないんだなと思いました。

――生のリアクションは違いましたか?
【日比】全然違いました。その日によって、お客さんのリアクションで全然違うものになりますし。初日から千秋楽というだけで全然違うものになるので、やっぱり生ものだなと改めて思いました。けいこも大好きなので楽しくて。みんなで作っていく感じが好きなので。けいこ場という場所で、みんな集まってストレッチしながらしゃべったりとか、みんなで同じものを食べて、夜まで同じ時間を過ごすのが好きでした。

――『蒲田行進曲』で成長できたポイントは?
【日比】せりふの容量がすごく広がった感覚があります。あれだけしゃべることはなかなかない。日常会話でも意外としゃべらないと感じました。今まで自分のせりふを追うって、相手のせりふを追うことに必死だったけど、もうちょっと幅を広げて、せりふ全体を見られるようになったなと感じていました。本当にとんでもないせりふ量なので、せりふが1個飛んだり、かんだりは、特にけいこ場では日常茶飯事。本番ではミスなく走り切れるように、というのはあるんですけど、とにかくもう全ての人のせりふを聞いておかないといけないんです。けいこ場では、自分のせりふだけじゃなくて、最初から終わりまで人のせりふも全部しゃべれるようになっちゃいました(笑)。それぐらい、たくさん学ばせていただきました。

――それを経て自身の目標を教えてください。
【日比】もちろんお仕事は全部ご縁だなと思う。自分の努力不足で不義理をしないように、精いっぱいの全ての役を演じ切りたいという気持ちがあります。その上で『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~Season2』に前作に引き続き出演させていただいて、刑事役だったんです。役職がついてる役は普段経験できないことで、すごく楽しかったので、今度も何か役職がある役でもうちょっといろんなことに挑戦してみたいなという気持ちがあります。

――具体的には?
【日比】白衣を着てみたいですね!

――楽しさは、どんなところに?
【日比】普段言わない用語が多かったり、普段しない経験、例えば刑事モノだったら事件があって犯人がいて、という日常を過ごしてると起こり得ないことがたくさん起こるので、それが楽しかったです。

――舞台だと?
【日比】舞台は、もう1回つかこうへい作品をやりたいですね。もう一度『蒲田行進曲』で同じ役をやりたいです。

――本当に楽しかったんですね。
【日比】楽しかったし、今だから反省点もちょっと見えてくる。もっとこうしたかったなとか、見えてくるところがいっぱいあったので、リベンジしたいなって思います。来年か再来年に!成長した姿を見せられたらいいなと思います。

――最後に写真集の見どころを教えてください。
【日比】15周年。こんなに長い期間を活動させていただけるのも、いつも応援してくださる皆様がいるからだと思うので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。とにかく精いっぱい、誠心誠意、自分の仕事を一つひとつ丁寧にやっていけたらいいなと思うので、ぜひこれからも温かく見守っていただけたらと思います。この記事を読んで初めて知ってくださった方は名前だけでも覚えていただけたらうれしいなと思います!


<日比美思プロフィール>
1998年9月20日生まれ、神奈川県出身。11歳(2009年)で『天才てれびくんMAX』オーディションに合格し、Dream5のメインボーカルとしてデビュー。2016年にグループ活動が終了する。その後、女優として本格的に活動を開始。2017年『マジで航海してます。』(TBS・MBS)でドラマ初出演。主な出演作品は『さくらの親子丼2』(19/THK)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(19/NTV)、『オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜』(22/YTV・NTV)、映画『町田くんの世界』(19/監督:石井裕也)、舞台『点滅する女』(23/演出:山西竜也)、『蒲田行進曲』(24/演出:こぐれ修)など。

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提供:oricon news