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2024年12月10日(火)

[京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA]イザドラ・ネヴェス・マルケス展「ヴァンパイア・イン・スペース」が11月4日から開催

公立大学法人京都市立芸術大学
SF的想像力で新しいウェルネスを探求する、ポルトガル代表の気鋭アーティストによる日本初個展


Isadora Neves Marques, Vampires in Space, 2022. Courtesy of the artist and Galleria Umberto di Marino.

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)は、映画監督、文筆家、そして視覚芸術家としてマルチに活躍するイサドラ・ネヴェス・マルケス(Isadora Neves Marques/1984年ポルトガル生まれ)を日本で初めて紹介する機会となる個展「ヴァンパイア・イン・スペース」を開催します。

エコロジー、身体の定義、新たなテクノロジーの可能性と限界、クィアの権利といった現代社会が抱えるテーマに鋭く迫るネヴェス・マルケスの作品は、現在、国際的な舞台で大きな注目を集めています。映画、詩、小説、インスタレーションなど多彩な手法を用いて、フェミニズムや性の多様性、植民地後の社会文化などに対する関心をSF的アプローチと巧みに融合させた彼女の作品は、進行中のグローバルな課題に深い思索を通じて応答します。それらは包括的な社会を築くための議論や行動の必要性を問いかけると同時に、未来に向かう私たちに新たな視点と想像力を呼び起こします。

本展では、第59回ヴェネツィア・ビエンナーレで話題を呼んだ映像インスタレーション《Vampires in Space》(2022)を@KCUAの展示空間に合わせて再構成します。本作では、ヴァンパイアが異なる身体や能力を持つ人々のメタファーとして描かれます。今日の人間関係やメンタルヘルス、ジェンダー・アイデンティティ、クィアの生殖権、家族観に触れながら、現代社会における想像力の変容やフィクションが担う役割について考察します。作家自身のジェンダー体験に根ざしたSF的物語によって、身体と欲望に対する支配の歴史について政治的観点からの見直しを試みます。

また、同作品と響き合う短編映像作品《The Ovary》(2021)や《Meat is Not Murder》(2021)もあわせて上映することで、彼女の作品世界をより多層的に紹介します。
Vampires in Space
(3チャンネル・ビデオ・インスタレーション、サラウンドサウンド、38分、22 分、20 分、ループ再生)

あらすじ
「宇宙はいつでも夜。」
未知の目的地を目指す宇宙船に乗り込んだのは、さまざまな事情を抱えた5人のヴァンパイアたち。地球での社会的な制約や期待から逃れるようにして新たな旅へ出発する。答えのない孤独な宇宙を漂い、より良い生き方を模索するオープンエンドな物語である。
























Isadora Neves Marques, Vampires in Space, 2022. Courtesy of the artist and Galleria Umberto di Marino.
作家プロフィール
イザドラ・ネヴェス・マルケス | Isadora Neves Marques
1984年、ポルトガル・リスボン生まれ。リスボン大学で美術を学び、ロンドン大学ゴールドスミス校にてアートアンドポリティクス修士号を取得。映画監督、執筆家、視覚芸術家として、ジャンルの枠を超えた活動を展開する。近年は、カンヌ国際映画祭(国際批評家週間)やトロント国際映画祭など各地で作品を上映。ヴェネツィア・ビエンナーレ、ソフィア王妃芸術センター、テート・モダンなど、世界主要都市の美術館やギャラリーで作品を発表し、国際的なアートシーンにおいてその存在感を高めている。2023年にペドロ・ネヴェス・マルケスから名義を変更した。
isadoranevesmarques.com


展覧会概要



イザドラ・ネヴェス・マルケス「ヴァンパイア・イン・スペース」
本展英題|Isadora Neves Marques: Vampires in Space and Other Fictions

会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)
会期:2024年11月4日(月)-2024年12月22日(日)
開館時間:10:00 am-6:00 pm
休館日:月曜日[11月4日(月・振休)は開館]
入場料:無料

主催:京都市立芸術大学
協力:Galleria Umberto di Marino
後援:在日ポルトガル大使館、カモンイス言語国際協力機構、
企画:岸本光大、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

展覧会ページ
gallery.kcua.ac.jp/archives/2024/11455/
関連イベント
アーティスト・トーク/イザドラ・ネヴェス・マルケス
オープニング・イベントとして、イザドラ・ネヴェス・マルケスが展示作品のコンセプトや制作背景について語ります。芸術的アプローチやインスピレーションの源について深く掘り下げながら、鑑賞者と新たな視点を共有します。
日時:2024年11月4日(月) 16:00-18:00
場所:京都市立芸術大学講義室1(C棟1階)
参加費無料/申込不要

ミュージック・セッション/ファ・マリア
イザドラ・ネヴェス・マルケスの作品に数多くの楽曲を提供するアーティスト、ファ・マリア(Fa Maria aka HAUT)がパフォーマンスを披露。深遠な映像世界を支える魅力的なサウンドが開催初日を彩ります。
HAUTことファ・マリアは、ベルリンを拠点に活動するアーティスト兼作曲家。元精神科医としての経験を生かし、音、身体、テクノロジーの交差点で活動しています。その作品は、ライブ・パフォーマンス、サウンド・インスタレーション、ダンス作品や映画の音楽など多岐にわたる。
日時:2024年11月4日(月) 18:20-18:50
場所:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
参加費無料/申込不要

お問い合わせ
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
電話番号:075-585-2010
Eメール:gallery@kcua.ac.jp
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