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2024年10月22日(火)

国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN』新設 アーティストを中心に音楽人5000人以上が投票メンバーに

音楽業界5団体が垣根を越え、国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN』新設を発表
音楽業界5団体が垣根を越え、国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN』新設を発表
 一般社団法人カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会(以下:CEIPA)は22日、国内の音楽業界における主要5団体(日本レコード協会、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会、コンサートプロモーターズ協会)が垣根を越え、国内最大規模の国際音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN』を新設し、2025年5月に京都で第1回授賞式を開催すると発表した。

【写真】来年5月に京都で授賞式を開催『MUSIC AWARDS JAPAN』イメージ

 発表に先立ち、21日に都内で開催されたメディア説明会には、CEIPA理事長/日本レコード協会会長の村松俊亮氏、『MUSIC AWARDS JAPAN』実行委員会委員長/日本音楽制作者連盟理事長の野村達也氏、同副委員長/日本音楽出版社協会会長の稲葉豊氏が登壇した。

 コロナ禍を契機にストリーミングサービスが拡大したことを背景に、「海外との障壁が低くなって非常にスピーディーに、ボーダレスにつながっていく様を見て、若く才能のある日本のアーティストをどうしても海外で認知させたかった。そのために発信型のアワードが必要。まずはとにかくやってみようというところからスタートしました」(村松氏)と説明。野村氏は4つの約束・理念として「透明性」「グローバル」「賞賛」「創造」を掲げた。

 『MUSIC AWARDS JAPAN』は、「最優秀楽曲賞」「最優秀アルバム賞」「最優秀アーティスト賞」「最優秀ニュー・アーティスト賞」「Top Global Hit from Japan(世界でヒットしている国内楽曲)」「最優秀アジア楽曲賞」の主要6部門をはじめ、60以上の部門で構成。J-POP、ヒップホップ、アイドルカルチャーなどのジャンル別カテゴリー、ダンスパフォーマンス、ミュージックビデオ、ボーカロイドカルチャー、DJなどのスペシャルカテゴリー、アジア各国、ヨーロッパなど地域別のグローバルカテゴリーの創設が予定されている。

 賞の対象となるのは、2024年2月第1週(1月29日)~2025年1月最終週(1月26日)に各種チャートにランクインした作品・アーティスト。リリース時期は不問で、旧譜も対象となる。

 エントリー作品/アーティストは、ビルボードジャパン、オリコン、GfK/NIQ Japanほか主要データと連携した客観指標で自動エントリー(一部、別の選考方法による部門あり)。国内投票メンバーにより各部門、5作品/5アーティストのノミネートを選出、「最優秀作品/アーティスト」は国内・海外投票メンバーの厳正なる投票で決定する。

 最大の特徴は、アーティストを中心とした音楽人の投票によって、ノミネート作品/アーティストおよび最優秀作品/アーティストを決定すること。

 投票メンバーはオリコン等のデータを活用し、アーティスト、クリエイター、マネージャー、レコード会社スタッフ、エンジニア、MVディレクター、コンサートプロモーター、音楽出版社、著作権管理団体・事業者、音楽配信事業者、ディーラー、ディストリビューター、音楽評論家、ライター、メディア、海外音楽賞審査員、海外クリエイター、海外プロモーター、海外音楽配信事業者など、各分野の音楽業界関係者5000人以上で構成される。

 従来の国内音楽アワードとの違いについて野村氏は「一番の大きな違いはアーティストが参加してアーティストが投票権を持って選考していくということは、かつてなかったはず」と強調。「最初のエントリーに関しては、客観的なチャートデータを使うという部分で、リスナーの方々に支持されてきたかという民意が反映されている。そういった透明性のあるデータを定量的なものとして使っていくというところからスタートするというのも一つ、大きな違い」とした。

 また、投票メンバーを5000人とした理由について野村氏は「例えば今年1年間、2ヶ月ごとにチャート集計を取り、300位以内(仮の基準)に入ったアーティストにボーティングメンバーになっていただこうと想定した場合、だいたい3000アーティストくらいになる見込み」とし、「あとは5団体の会員社の人数によって投票数を割り当てるほか、配信業者、メディア、マスコミの方々、海外のアワード主催者、海外メディアの方々等々をシミュレーションしてみたところ、約5000人になります。もしかしたらこの後、6000~7000人になる可能性もあります」と説明。「5000という数字からたくさんのアーティストや音楽業界関係者、音楽人が参加するということを連想していただけたらいいなと思いますし、何らかの偏りがあるとか、政治的、経済的な何らかが力が働いているということではなく、本当に純粋に、いわゆる“ガチ投票”」と強調した。

 第1回の授賞式『MUSIC AWARDS JAPAN 2025 KYOTO』は、2025年5月22日に京都・ロームシアター京都で開催する。この模様は地上波放送局で生放送(予定)、YouTubeで全世界配信を予定している。同5月17日~23日を開催ウィークとし、アーティストのステージパフォーマンス、国内外の音楽業界関係者によるセミナーやショーケースの開催を予定。ロームシアター京都を中心とし、サテライト会場も検討されている。稲葉氏は「5年、10年、15年と、アメリカのグラミー賞のように長きにわたって継続していきたい」とし、かねてから都倉俊一文化庁長官が語っていた「アジア版グラミー賞」にあたるアワードなのかと質問されると、「ある意味このことだと思います」と回答した。

 概要、スケジュールは以下のとおり。

■『MUSIC AWARDS JAPAN 2025 KYOTO』概要
開催日時:2025年5月22日(木)
※開催ウィーク:2025年5月17日(土)~23日(金)
会場:ロームシアター京都
放送:地上波放送局で生放送を予定
配信:YouTubeで全世界配信(※一部地域を除く)
協力:文化庁、経済産業省(調整中)
※一般チケットの販売予定なし

■スケジュール
▼2025年
2月~:エントリー作品/アーティスト発表
2月~3月頭:一次投票期間
4月予定:ノミネート作品/アーティスト発表
4月~5月頭:最終投票期間
5月17日~23日:アワードウィーク
5月22日:授賞式開催
※一部変更の可能性あり

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