和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月21日(土)

激しい保守分裂選挙 次期衆院選の新和歌山2区

(上段左から)二階伸康氏、世耕弘成氏、(下段左から)楠本文郎氏、本間奈々氏
(上段左から)二階伸康氏、世耕弘成氏、(下段左から)楠本文郎氏、本間奈々氏
改定後の衆院選小選挙区(和歌山県)
改定後の衆院選小選挙区(和歌山県)
 次期衆院選は15日公示、27日投開票の見込みとなった。和歌山県内小選挙区はこれまで3選挙区あったが、今回から2選挙区に減る。新2区では、二階俊博自民党元幹事長の三男、伸康氏(46)が党公認で立候補を予定するほか、同党を離党した世耕弘成元参院幹事長(61)も無所属でのくら替え出馬の意向を固めたことが明らかになった。保守分裂の激しい選挙戦が予想される。

 新2区については、現職で旧3区選出の二階俊博氏が今年3月、派閥の政治資金パーティー裏金事件の責任を取る形で不出馬を表明。その後、県町村会などから要請を受けた伸康氏が後継として次期衆院選へ立候補することを明らかにした。

 一方、世耕氏は、4月に派閥裏金事件で離党勧告を受け、無所属となっている。これまでも、衆院へのくら替え出馬が取り沙汰され、動向が注目されていた。近く正式表明する。

 他に、共産党が元県議の楠本文郎氏(70)を立て、政治団体代表の本間奈々氏(55)も無所属で立候補することを表明している。

 県内の小選挙区は、二つの選挙区に再編される。新1区は、旧1区の和歌山市に旧2区の岩出市と紀の川市が加わる。

 それ以外は新2区となる。有田郡以南の旧3区と旧2区だった海南市や橋本市、有田市、海草郡、伊都郡の計27市町村が含まれ、広域な選挙区となる。

 新1区は、旧1区現職の日本維新の会の林佑美氏(43)が準備を進めるほか、自民党は和歌山市議の山本大地氏(33)、立憲民主党は会社社長の村上賀厚氏(65)、共産党は元和歌山市議の井本有一氏(58)、参政党は食品販売業の林元将崇氏(26)を擁立する。