和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月07日(月)

【詳報】鶴保氏くら替え断念 自民議員減を考慮、次期衆院和歌山新1区

次期衆院選新1区へのくら替え立候補断念を発表する鶴保庸介参院議員(28日、和歌山市で)
次期衆院選新1区へのくら替え立候補断念を発表する鶴保庸介参院議員(28日、和歌山市で)
 次期衆院選の新1区に立候補を予定していた鶴保庸介参院議員(57)=和歌山選挙区=は28日、和歌山市で記者会見し、くら替え出馬を断念すると表明した。党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、県内選出の党所属現職国会議員が2人減となる中、和歌山県への影響を考慮して決断したという。

 鶴保氏は「衆院選から撤退することのご批判は甘んじて受けなければならないが、引き続き、参院議員のまま和歌山県のみならず、国のために粉骨砕身努力をしたい」と述べた。

 政治資金パーティー問題で、二階俊博衆院議員(85)=旧3区=が次期衆院選不出馬を表明し、世耕弘成参院議員(61)=和歌山選挙区=は離党。これを受け、同党の県議有志や、21町村でつくる県町村会の岡本章会長(九度山町長)が鶴保氏に対し、参院議員にとどまるよう要請していた。

 鶴保氏は県町村会長からの要請が大きかったとした上で「声が中央に届きづらくなるのではないかと危惧されていた。県南部をはじめとする多くの地域の声を無視できない」と話した。

 県議有志からの要請についても「県連挙げて難局に立ち向かっていかねばならない中、重い事実だった」と述べた。

 一方で、新1区が厳しい選挙と想定されることを考慮したのかとの問いには「勝ち負けの話ではない」と否定した。

 鶴保氏は党県連に対し、近く開かれる「代表役員会」で説明するという。