和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

川に帆船、港に蒸気船 印南駅に昔の写真展示

印南港の航空写真や昭和初期の印南駅などが写真で紹介されている(和歌山県印南町印南で)
印南港の航空写真や昭和初期の印南駅などが写真で紹介されている(和歌山県印南町印南で)
 和歌山県印南町印南のJR印南駅で、昔の町内の風景写真が展示されている。漁業や建物など明治から大正、昭和にかけての時代の移り変わりが紹介されている。

 駅舎を管理する町が個人に写真提供を呼び掛け、拡大コピーした。

 パネルにして計6枚を掲示している。明治末期の中心地の写真では、印南川に帆船が係留されている様子を紹介。大正期の印南港の写真には蒸気船が写っており、鉄道が延伸していなかった時代の交通手段をうかがわせている。昭和5(1930)年の印南駅もある。

 この他、2冊のファイルに閉じた写真もあり閲覧できる。「印南の風景 昭和初期~中期」のファイルでは鉄道、風景、祭りを紹介し、時代ごとの人々の営みを伝えている。

 「印南漁港の風景 明治~昭和の漁港周辺」のファイルもある。航空写真で漁港一帯の埋め立て地がない頃と完成後を比較している。

 埋め立て前の砂浜で、人力で船上げしている様子も紹介。近年の写真として、漁港にカツオといった魚が大量に並ぶ様子もある。

 展示は夏ごろまでの予定。町産業課は「写真を見比べることで変化を感じてもらえたら」と話している。