日本初!日本の食習慣を反映した1食分を考慮した明治栄養プロファイリングシステム(Meiji NPS)を開発
妥当性も検証し、国際学術誌Nutrientsに掲載
株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、日本におけるサービングサイズ(1回分の提供量、1食分)を考慮した「明治栄養プロファイリングシステム(Meiji Nutritional Profiling System、以下Meiji NPS)」を開発し、その妥当性を検証しました。本研究成果は、2024年8月14日に国際学術誌Nutrients(Nutrients 2024, 16(16), 2700; https://doi.org/10.3390/nu16162700)に掲載されました。
【論文のタイトル】
サービングサイズを考慮したMeiji NPSの開発と妥当性検証
(Development and Validation of the Meiji Nutritional Profiling System per Serving Size)
【論文の概要】
栄養プロファイリングシステム(Nutritional Profiling System)は、食品に含まれる栄養成分や食素材の量をもとに栄養価値を定量的に評価する手法です。当社が開発したMeiji NPSは国や地域とライフステージの違いに着目し、日本での利用に適するように設計されました。 Meiji NPSでは、各ライフステージの中から成人と高齢者の健康課題にまずは焦点を当て、生活習慣病対策と若年女性のやせ対策を考慮した成人NPSとフレイル対策を考慮した高齢者NPSの2つのNPSを開発しています。
Meiji NPSを含めた従来の多くのNPSは食品の栄養価値を100 g当たりで評価していました。しかしながら、生活者が実際に摂取する量を考慮できず、1食に少量しか摂取しない食品や多量に摂取される食品で、食事の実態に沿った評価ができない可能性があります。そこで、当社は生活者の摂取量を栄養評価に反映するために、新たにサービングサイズを基準としたMeiji NPSを開発しました。食事の実態に近い評価を行うことで、さらに栄養価値の高い食品の開発や改良を進めていきます。
サービングサイズを考慮したMeiji NPSの特徴
・ライフステージの違いを考慮:成人向け(65歳未満)と高齢者向け(65歳以上)の2種類を開発し、それぞれの健康課題に対応しています。
・栄養価値の評価:推奨される栄養成分(たんぱく質、食物繊維、カルシウム、ビタミンD、鉄)、制限すべき栄養成分(エネルギー、飽和脂肪酸、糖類、食塩相当量)、および推奨される食素材(果実類、野菜類、種実類、豆類、乳類)をもとにスコアを算出します。
・食事の実態に基づく評価:日本の食事の実態を反映したサービングサイズを設定し※1、食品の栄養価値を評価します。
研究の成果
①サービングサイズを考慮したMeiji NPSの妥当性を評価するために、既存のNPSであるNutrient-Rich Food Index 9.3(NRF9.3)および100 g当たりMeiji NPSとの相関を検討したところ、以下の相関の強さが確認されました。これにより、Meiji NPSは日本における食事の実態を考慮しながらも、既存のNPSと同様に食品の栄養価値を評価できる手法であることが示されました。
NRF9.3との相関係数:r=0.51(p<0.001)
100 gあたりMeiji NPSとの相関係数:r=0.83(p<0.001)
②サービングサイズを考慮したMeiji NPSは、食事の実態に沿った評価を可能にします。例えば、藻類やきのこ類は、従来の100 g当たりのMeiji NPSスコアが食品全体の中央値より高いスコアとなりますが、一方で、サービングサイズ当たりのスコアは食品全体の中央値より低くなりました。これは、これらの食品群のサービングサイズが小さいためと考えられます。このことから、サービングサイズを考慮したMeiji NPSによって、日本の食事の実態を反映した栄養評価ができると考えられます。
今後の展望
当社はMeiji NPSを開発し、さまざまな観点からその妥当性※2を確認してきました。科学的に信頼しうるNPSであるかどうか、その妥当性を確かめることが、NPSには求められます。Meiji NPSにおいても、これまで開発したNPSの妥当性を確かめながら、より良いNPSを目指していきます。そして、Meiji NPSを活用して、より栄養価値の高い食品の開発や改良を進めていきます。さらに、お客さまへ栄養価値に関する情報を提供し、健康的な食品の選択をサポートすることを目指していきます。
※1「常用量目安 食品成分早見表 第3版(医歯薬出版株式会社)」の常用量を利用
※2 Meiji NPSの妥当性検証に関するリリース
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0415_01/index.html
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0808_02/index.html
プレスリリース詳細へ https://kyodonewsprwire.jp/release/202409116228
株式会社 明治(代表取締役社長:松田 克也)は、日本におけるサービングサイズ(1回分の提供量、1食分)を考慮した「明治栄養プロファイリングシステム(Meiji Nutritional Profiling System、以下Meiji NPS)」を開発し、その妥当性を検証しました。本研究成果は、2024年8月14日に国際学術誌Nutrients(Nutrients 2024, 16(16), 2700; https://doi.org/10.3390/nu16162700)に掲載されました。
【論文のタイトル】
サービングサイズを考慮したMeiji NPSの開発と妥当性検証
(Development and Validation of the Meiji Nutritional Profiling System per Serving Size)
【論文の概要】
栄養プロファイリングシステム(Nutritional Profiling System)は、食品に含まれる栄養成分や食素材の量をもとに栄養価値を定量的に評価する手法です。当社が開発したMeiji NPSは国や地域とライフステージの違いに着目し、日本での利用に適するように設計されました。 Meiji NPSでは、各ライフステージの中から成人と高齢者の健康課題にまずは焦点を当て、生活習慣病対策と若年女性のやせ対策を考慮した成人NPSとフレイル対策を考慮した高齢者NPSの2つのNPSを開発しています。
Meiji NPSを含めた従来の多くのNPSは食品の栄養価値を100 g当たりで評価していました。しかしながら、生活者が実際に摂取する量を考慮できず、1食に少量しか摂取しない食品や多量に摂取される食品で、食事の実態に沿った評価ができない可能性があります。そこで、当社は生活者の摂取量を栄養評価に反映するために、新たにサービングサイズを基準としたMeiji NPSを開発しました。食事の実態に近い評価を行うことで、さらに栄養価値の高い食品の開発や改良を進めていきます。
サービングサイズを考慮したMeiji NPSの特徴
・ライフステージの違いを考慮:成人向け(65歳未満)と高齢者向け(65歳以上)の2種類を開発し、それぞれの健康課題に対応しています。
・栄養価値の評価:推奨される栄養成分(たんぱく質、食物繊維、カルシウム、ビタミンD、鉄)、制限すべき栄養成分(エネルギー、飽和脂肪酸、糖類、食塩相当量)、および推奨される食素材(果実類、野菜類、種実類、豆類、乳類)をもとにスコアを算出します。
・食事の実態に基づく評価:日本の食事の実態を反映したサービングサイズを設定し※1、食品の栄養価値を評価します。
研究の成果
①サービングサイズを考慮したMeiji NPSの妥当性を評価するために、既存のNPSであるNutrient-Rich Food Index 9.3(NRF9.3)および100 g当たりMeiji NPSとの相関を検討したところ、以下の相関の強さが確認されました。これにより、Meiji NPSは日本における食事の実態を考慮しながらも、既存のNPSと同様に食品の栄養価値を評価できる手法であることが示されました。
NRF9.3との相関係数:r=0.51(p<0.001)
100 gあたりMeiji NPSとの相関係数:r=0.83(p<0.001)
②サービングサイズを考慮したMeiji NPSは、食事の実態に沿った評価を可能にします。例えば、藻類やきのこ類は、従来の100 g当たりのMeiji NPSスコアが食品全体の中央値より高いスコアとなりますが、一方で、サービングサイズ当たりのスコアは食品全体の中央値より低くなりました。これは、これらの食品群のサービングサイズが小さいためと考えられます。このことから、サービングサイズを考慮したMeiji NPSによって、日本の食事の実態を反映した栄養評価ができると考えられます。
今後の展望
当社はMeiji NPSを開発し、さまざまな観点からその妥当性※2を確認してきました。科学的に信頼しうるNPSであるかどうか、その妥当性を確かめることが、NPSには求められます。Meiji NPSにおいても、これまで開発したNPSの妥当性を確かめながら、より良いNPSを目指していきます。そして、Meiji NPSを活用して、より栄養価値の高い食品の開発や改良を進めていきます。さらに、お客さまへ栄養価値に関する情報を提供し、健康的な食品の選択をサポートすることを目指していきます。
※1「常用量目安 食品成分早見表 第3版(医歯薬出版株式会社)」の常用量を利用
※2 Meiji NPSの妥当性検証に関するリリース
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0415_01/index.html
https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/0808_02/index.html
プレスリリース詳細へ https://kyodonewsprwire.jp/release/202409116228