和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

旧白浜空港に自衛隊常駐を 和歌山県白浜町の大江町長

 和歌山県白浜町の大江康弘町長は20日、町議会6月定例会の一般質問で、旧南紀白浜空港跡地を関西圏の防災・災害拠点にするために、自衛隊の常駐を県と共に働きかけていくという考えについて改めて説明した。「災害が起きたら時間との競争なので(常駐は)心強い。実現できるようように頑張る」と述べた。

 長野荘一議員(無)と広畑敏雄議員(共産)の質問に答えた。

 大江町長は、関西、神戸など関西圏の空港は、南海トラフ巨大地震による津波で浸水被害が想定されることから、標高104メートルの土地にある旧空港跡地が国にとっても重要な防災拠点になると説明。2011年の東日本大震災から今年1月の能登半島地震まで、自衛隊は計18回災害派遣で貢献したとし、旧空港跡地を災害時の避難所としても活用したいと述べた。

 さらに大江町長は、旧空港跡地はこれまで、カジノ、ホテル、アウトレットモールなどさまざまな活用案が挙がったが、空港に隣接しているという条件などから実現せず「28年間、野ざらしになっている」と指摘。「何とか活用できないかと国会議員時代から考えていた。これから、いろいろと議論させてもらいたい」と話した。

 旧空港は1968年4月に開港し、96年3月に閉鎖した。広さは38万平方メートル。土地の所有権は県が6割、町が4割。

■学校給食無償化へ

 町内小中学校の給食について、町が10月から無償化を検討していることが分かった。20日、松田剛治議員(公明)と広畑議員の一般質問で大江町長が明らかにした。

 県が10月から、学校給食を無償化している市町村に経費の半額を補助する方針を示していることを受けて実施する。

 大江町長は「岸本知事が半額補助を決断したことを高く評価している。補助制度の詳細を踏まえ、10月からの実施に向けて取り組んでいきたい」と述べた。