和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年06月23日(日)

イスラエルのラファ侵攻で人道的惨事が悪化する中、世界の指導者は行動を起こせていない

国際NGOの共同声明

世界の医療団(東京都港区:理事長オスタン・ガエル)は、紛争や自然災害、貧困、差別などで医療を受けられない人々に医療を届け、将来にわたって医療を受けられるよう活動する国際NGOです。
イスラエルのラファ侵攻に対して、他の国際NGOらとともに共同の声明を発出しました。

声明文、署名者は下記になります。
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各国首脳、国連関係者、人道NGOがイスラエルに対し、ラファへの地上攻撃の拡大を控えるよう繰り返し要請したにもかかわらず、イスラエル軍は5月7日に同県に入った。

60万人の子どもを含む150万人以上が深刻な危険にさらされている。イスラエル軍はすでにラファ内の市街地を制圧しているが、5月11日に新たな「避難命令」が出され、軍の侵攻がさらに進むことで、人命救助活動が完全に崩壊することになる。イスラエル軍の侵攻により、ラファとケレム・シャローム/カルム・アブ・サレムの検問所を通るガザへの援助のアクセスが遮断された。

第三国は、ガザで起きている国際人道法の重大な違反を終わらせ、その責任を追及するために、緊急に行動する責任がある。第三国が自らの法的義務を果たし、国際人道法の遵守を確保するための第一歩は、ラファ侵攻を阻止し、すべての陸上検問所を開き、人道的アクセスに対する国内の障壁を取り除くことである。イスラエルの軍事活動に対する主要な武器提供国として、米国はイスラエルの国際人道法違反に対して重大な責任を負っている。米国は、大型爆弾の移送を中止することに加え、ラファで進行中の軍事作戦を阻止するためにあらゆる影響力を行使すべきである。実際、武器供給国はすべて、4月5日に採択された、武器、弾薬、その他の軍事装備品のイスラエルへの販売、移転、転用を停止するよう求める人権理事会の決議を尊重しなければならない。すべての国は、即時かつ持続的な停戦を確保するため、今すぐ行動しなければならない。

イスラエル軍の「避難命令」は違法であり、強制移送に相当し、国際人道法の重大な違反である。イスラエルは、民間人と人道支援関係者に明確な情報も期限も提供せずに、数十万人のパレスチナ人に避難を命じた。国際人道法は、避難が合法となるための明確な条件を定めている。占領国は、これらの避難が一時的なものであり、避難民に十分な衛生、健康、安全、栄養が保障され、家族が離れ離れにならないことを保証する必要がある。イスラエル当局は、これらの要件をまったく満たしていない。すでに何度も避難を余儀なくされているラファの人々は、インフラが破壊され、不発弾が散乱している状況の中で、再び避難を命じられている。避難民は、甚大な被害にもかかわらず、中部地域、ハーン・ユニス、アル・マワシに避難しているが、生活に必要な物資が不足している。「人道的安全地帯」という概念は、以前そのように指定されていた地域が爆撃や地上作戦の標的となったため、意味のないものとなっている。ラファでは容赦ない爆撃が続く一方、北部では空爆と地上攻撃が激化しており、ガザの人々は強制的避難を続けざるを得なくなっている。

イスラエル軍によるラファへの地上侵攻は、国連安全保障理事会決議2720号および2728号、ならびにイスラエルに基礎サービスと人道支援の提供を可能にするよう命じた国際司法裁判所の暫定措置に違反し、人道支援活動を妨害している。過去数ヶ月にわたる北部でのイスラエルの軍事活動の結果、人道支援関係者は、建物や倉庫を含む資源の大半をラファに移転せざるを得なくなった。そして、さらなる侵攻により、現在すでに一部の人道支援スタッフの活動が中止を余儀なくされるか、極めて危険な状況下で他の地域に再び移転している。緊急に必要な救命物資を保管しているラファ東部の倉庫は、イスラエル軍の存在により立ち入ることができないままである。また、ラファの医療施設は次々と閉鎖されている(※1)。

イスラエル軍がラファとケレム・シャローム/カルム・アブ・サレムの検問所を占拠している間、1時間ごとに、さらに多くのパレスチナ人が飢餓と医療サービスへのアクセス不全に陥ることになる。イスラエル軍は人道援助と関係要員がラファ検問所を使用することを完全に阻止している。その地上侵攻の結果、ケレム・シャローム/カルム・アブ・サレム検問所の周囲は厳重に包囲されており、人道支援を継続的に入れる条件が整っていない。これら2つの検問所は、ガザへの援助物資の流入に不可欠な主要ライフラインであり、その閉鎖はガザをさらに大きな人道的災害に陥れつつある。世界食糧計画(WFP)によってガザ北部の飢餓状態が確認され、医療システムがさらに崩壊の一途をたどるなか、食糧、水、燃料、医薬品など重要な援助物資の備蓄は急速に枯渇している。その結果、すでに市民の生存に不可欠なサービスは停止されている(※2)。北側の国境検問所の再開が極めて限定的であることや、海上ルートの確保の見通しは南側の陸路検問所によるアクセスの制限を正当化する根拠とはならない。

燃料の枯渇は、人道支援活動と基本的サービスの停止という重大なリスクをもたらす。170万人を超える避難民の優先的ニーズへの対応を含め、人道支援活動全体が機能するかどうかは燃料に依存している。荒廃したガザの医療システムと人道支援活動を維持するためには、緊急に燃料の供給を優先することが極めて重要である(※3)。

[画像1]https://digitalpr.jp/simg/200/88394/400_227_202405171432136646ebddf3d68.jpg



署名:
ActionAid
Action Against Hunger
American Friends Service Committee (AFSC)
Amnesty International
A.M. Qattan Foundation
Anera
Churches for Middle East Peace (CMEP)
DanChurch Aid (DCA)
Humanity & Inclusion/ Handicap International (HI)
IM Swedish Development Partner
INTERSOS
Médecins du Monde International Network
Mennonite Central Committee
Mercy Corps
Norwegian Church Aid (NCA)
Norwegian People's Aid
Oxfam
Plan International
Relief International
War Child Alliance

※1)同県最大の医療施設であるアル・ナジャール病院は、イスラエル軍が制圧した地域に位置しているため稼働停止しており、アル・クワイティ病院もイスラエルの「避難命令」の対象地域に含まれるようになったため、これに追随する可能性が高い。
※2)ガザ南部の12軒のパン屋のうち8軒、またガザ地区全域のさらに多くのパン屋が、物資と燃料の不足により閉店の危機に瀕している。また、患者の避難は突然中止され、子どもを含む重篤な患者が死に追いやられる原因となっている。
※3)特に懸念されるのは、少なくとも10の病院、8軒のパン屋、28台の救急車、23の医療拠点、17の基礎診療所である。 燃料が緊急にガザ地区に供給されなければ、稼働を停止する恐れがある。集中治療室の乳児、高リスクの妊娠・出産を余儀なくされた女性、外傷患者の命が危険にさらされている。深刻な燃料不足は通信も危険にさらしており、ガザでの人道活動にすでに悪影響を及ぼしている。



本件に関するお問合わせ先
communications@mdm.or.jp

関連リンク
ウェブサイト関連ページ
https://www.mdm.or.jp/news/27511/
ウェブサイト関連ページ(英語))
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プレスリリース詳細へ https://digitalpr.jp/r/88394
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