和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月24日(火)

「結婚・恋人必要ない」43% パートナーに対する考え、和歌山県が調査

結婚・子育て意識調査(和歌山県内)
結婚・子育て意識調査(和歌山県内)
 和歌山県が昨年度、県内在住の20、30代に「結婚に関する調査」をしたところ、パートナーに対する考えについて「結婚や恋人は必ずしも必要でない」と答えた人の割合が42・8%に上ったことが分かった。「法律婚をしたパートナーと一緒に生活するのがよい」の41・2%を上回った。


 結婚調査は無作為に抽出した3千人に聞き、966人から回答を得た。

 結婚の意向についての質問では「結婚するつもりはない」は12・4%。年代別では、20代前半が8・3%、20代後半が11・0%、30代前半が16・9%、30代後半が17・4%と、年代が上がるにつれて増加している。

 その理由は「一人の方が気楽だから」57・4%▽「結婚しなくても別に困らないから」53・2%▽「結婚生活そのものが面倒または大変そうだから」44・7%▽「自分にお金がないから」31・9%▽「結婚に向けて行動を起こすことが面倒だから」31・9%▽「人とコミュニケーションを取るのが苦手だから」27・7%―などだった。

 このうち「自分にお金がないから」は、男性が47・1%と高かった一方、女性は21・4%。「一人の方が気楽だから」は男性47・1%に対し女性64・3%と、男女で差が見られた。

■3分の1「理想と違う」 自分の子どもの数

 県はこのほか、県内在住で保育所に通う年少児と小学3年生の保護者1万2990人(全数)に「子育てに関する調査」をし、5454人から回答を得た。理想的な子どもの数を持てているか聞いたところ、63・4%が「理想通り」と回答した一方、35・7%が「理想通りでない」と答えた。

 理想通りでない要因としては「収入が不安定」(38・2%)が最多。続いて「年齢や健康上の理由で子どもができない」(32・4%)、「いまいる子どもに手がかかる」(23・9%)、「自分や配偶者の仕事の事情」(23・0%)などがあった。

 年収別では、年収が少ないほど理想通りでないと感じる人が多い傾向にある。理想通りでないと回答した男性の割合は、年収1千万円以上では27・5%だった一方、住民税が非課税の106万円未満では45・7%に上った。

 また、子育ての悩みについては「子育ての出費がかさむ」(56・4%)、「自由な時間が持てない」(47・7%)、「子育てによる身体の疲れが大きい」(38・9%)、「仕事や家事が十分にできない」(29・3%)、「子どもと過ごす時間が十分につくれない」(27・6%)、「気持ちに余裕を持って子どもに接することができない」(24・6%)、「子どもの病気の時などに仕事を休みづらい」(24・5%)などがあった。

 県は結婚と子育ての意識調査についての結果を、今後策定する「県こども計画」(2025年度から5年間)に活用する。