和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月11日(金)

ミカンの出荷量・価格とも前年上回る 和歌山・JA紀南

出荷された極早生ミカン(2023年9月、和歌山県田辺市下三栖のJA紀南総合選果場で)
出荷された極早生ミカン(2023年9月、和歌山県田辺市下三栖のJA紀南総合選果場で)
 和歌山県のJA紀南が2023年9月~24年2月に市場へ出荷したミカンは前年比111%の5037トンで、金額は前年比122%の14億9414万円だった。1キロ当たりの単価も297円と過去5年間では最高を記録。品質の良さなどいくつかの条件が重なったことが、近年にない結果につながったという。

 田辺市秋津町の中央営農経済センターで12日にあった「ミカン販売反省会」でJA紀南が報告した。競合するリンゴや柿、ナシといった果物の市場入荷量が天候の影響で少なかったため、質、量ともに出来が良かったミカンの売り上げが伸びたと分析している。ミカンの「好成績」は全国的な傾向だという。

 JA紀南の市場向け販売は9月15日に極早生品種から始まり、以降に早生品種、木熟ミカンが続いた。

 販売反省会には全国各地の市場関係者が出席。産地側の生産者やJA紀南の幹部らと意見を交わした。

 新型コロナウイルスの感染症法の位置付けが23年5月に変わったこともあり、JA紀南は、特産物PR大使に任命した宮本李菜さん(22)の協力を得て都市部の百貨店などでミカンのPR活動を展開した。

 こうした販促企画について、市場関係者からは「(スーパーマーケットなどの)販売店からは試食販売の需要が(コロナ禍前のように)戻ってきている」という趣旨の意見が出た。