和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

【動画】小学生が華麗に三番叟 4年ぶり杵荒神社で奉納芝居、和歌山・田辺市中辺路町

杵荒神社の秋祭りで寿式三番叟を奉納する子どもたち(和歌山県田辺市中辺路町で)
杵荒神社の秋祭りで寿式三番叟を奉納する子どもたち(和歌山県田辺市中辺路町で)
 和歌山県田辺市中辺路町栗栖川の杵荒神社で8日、地元の小学生による寿式三番叟(さんばそう)のほか、大人による寿式三番叟や時代剣劇などが奉納された。江戸時代から続くという祭典奉納芝居は今年、コロナ禍の影響で4年ぶりの「復活」。稽古を重ねてきた子どもや大人たちの熱演に、境内は熱気に包まれた。

 同神社の寿式三番叟は市の無形文化財に指定されている。

 寿式三番叟を奉納した子どもは、中辺路小学校の児童9人。9月中旬から地域住民や経験した高校生に教わりながら週2回の稽古を重ねていた。

 この日は午後7時に幕が上がり、「面箱」役の登場に続き、色鮮やかな衣装を身にまとった「翁」と「鶴」「亀」役の3人が、大太鼓、締太鼓、拍子木の音に合わせて華麗に舞った。観客から大きな拍手が送られ、舞台に向かっておひねりも飛んだ。

 翁役の武本煌磨君(6年生)は「緊張したけど、いつも以上に上手にできた」と笑顔。鶴役の倉尾莉音さん(同)も「鈴の舞が完璧にできてうれしかった」、亀役の西山夏央さん(同)は「だんだん練習していくうちに頭に刻まれて、今日はうまくできた」、面箱を務めた中岡美愛さん(同)は「練習の成果を発揮できた」と話した。

 続いて、大人たち12人が役者となって芝居「雪の渡り鳥」を奉納。舞台で繰り広げられた迫力の剣劇に歓声が飛んでいた。