県立近代美術館で原勝四郎展
和歌山市吹上1丁目の県立近代美術館は10月7日から、原勝四郎展「南海の光を描く」を開く。田辺市立美術館(田辺市たきない町)と共催で、同市生まれの画家・原勝四郎(1886~1964)の作品を紹介する。両館での展示を通じ、地方にありながら、日本の近代美術に大切な足跡を残した画家の生涯をたどる。半世紀ぶりの大規模な回顧展。12月3日まで。
原勝四郎は絵画を学ぶため、東京やヨーロッパにも赴くが、帰国後は郷里に戻り、生地に隣接した現在の白浜町で家族と暮らしながら、絵を描き続けた。
原が描いたのは、明るく美しい紀南地方の風景と、そこに暮らす妻と子と自分の姿、バラの花を主とする静物だった。伸びやかで力強い筆致と鮮やかな色彩による画面は心地よく、その生き生きとした作品の持つ力は没後、半世紀を経た今でもあせることなく、見る人を魅了する。
原を画家として開花させ、その活動を支えたのは、紀南地方の風土と人々だった。明るい光に満たされた当地の風景と向き合う中で、原は自らの表現をつくり上げ、その作品を愛した人々が画家の存在を見守り続けた。
県立近代美術館では、各時代の主要な作品を通じ、その画業を回顧できるよう展示を構成する。田辺市立美術館では、親密な雰囲気の小品を、地元で交流のあった芸術家たちの作品とともに紹介する。
県立近代美術館の展示作品は「海岸風景」(1938年、大阪中之島美術館蔵)、「小湾」(40年、県立近代美術館蔵)、「風景」(31年、公益財団法人脇村奨学会蔵)、「母子像」(30年、田辺市立美術館蔵)、「バラ」(33年ごろ、同)、「江津良の海」(51年、同)など137点の予定。
原勝四郎は絵画を学ぶため、東京やヨーロッパにも赴くが、帰国後は郷里に戻り、生地に隣接した現在の白浜町で家族と暮らしながら、絵を描き続けた。
原が描いたのは、明るく美しい紀南地方の風景と、そこに暮らす妻と子と自分の姿、バラの花を主とする静物だった。伸びやかで力強い筆致と鮮やかな色彩による画面は心地よく、その生き生きとした作品の持つ力は没後、半世紀を経た今でもあせることなく、見る人を魅了する。
原を画家として開花させ、その活動を支えたのは、紀南地方の風土と人々だった。明るい光に満たされた当地の風景と向き合う中で、原は自らの表現をつくり上げ、その作品を愛した人々が画家の存在を見守り続けた。
県立近代美術館では、各時代の主要な作品を通じ、その画業を回顧できるよう展示を構成する。田辺市立美術館では、親密な雰囲気の小品を、地元で交流のあった芸術家たちの作品とともに紹介する。
県立近代美術館の展示作品は「海岸風景」(1938年、大阪中之島美術館蔵)、「小湾」(40年、県立近代美術館蔵)、「風景」(31年、公益財団法人脇村奨学会蔵)、「母子像」(30年、田辺市立美術館蔵)、「バラ」(33年ごろ、同)、「江津良の海」(51年、同)など137点の予定。