和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

鮮やか逆転勝ち 高校野球、田辺工業と田辺

田辺工業―和歌山東 力投する田辺工業の破戸飛龍投手(和歌山市の紀三井寺球場で)
田辺工業―和歌山東 力投する田辺工業の破戸飛龍投手(和歌山市の紀三井寺球場で)
田辺―和歌山商業 8回、逆転打を放つ田辺の岩手桜太選手
田辺―和歌山商業 8回、逆転打を放つ田辺の岩手桜太選手
近大新宮vs初芝橋本テーブル
近大新宮vs初芝橋本テーブル
田辺工業vs和歌山東テーブル
田辺工業vs和歌山東テーブル
和歌山商業vs田辺テーブル
和歌山商業vs田辺テーブル
熊野vs桐蔭テーブル
熊野vs桐蔭テーブル
 第105回全国高校野球選手権記念和歌山大会は15~17日、2回戦があった。紀南勢は田辺工業と田辺が、鮮やかな逆転勝ちで初戦を突破した。熊野は桐蔭に敗れた。智弁和歌山が22年ぶりに和歌山大会の初戦で敗退する波乱もあった。

【16日】

●第1試合(2回戦)

田辺工業
100 000 211-5
101 000 002-4
和歌山東

 〔田〕破戸―津呂〔和〕前芝、伊藤、増岡―辻奨(二)破戸(田)、市川(和)

 田辺工業はエースの破戸が踏ん張り、147球で完投。7回2死一、二塁には中前へ逆転の2点二塁打も放った。1年生3人がスタメンに入り、1回には樫本が先制の適時打、9回には大津が決勝点となる適時打を放った。

■破戸、投打で活躍

 田辺工業の破戸飛龍投手(3年)が投打で活躍した。投げてはスライダーを決め球に要所を締めた。7回には自らの適時打で逆転。9回は1点差まで追い上げられ、なおも2死三塁のピンチに「体力が限界に来ていたが、味方が捕ってくれると信じて投げた」。最後は遊撃手の森西希光主将(3年)が二遊間への打球をしっかりさばき、試合終了。破戸投手は「できるだけ長くこのチームで試合ができるように、次も頑張る」と声を弾ませた。

●第2試合(2回戦)

和歌山商業
002 000 100-3
000 000 05× -5
田辺

 〔和〕福本、木村―浦野〔田〕寺西、原、栗山―橋本(三)竹中、細田(和)(二)岩手(田)

 7回まで2安打、無得点の田辺は8回、四死球と安打で無死満塁とし、宮前の犠飛で1点を返した。続く山本陣の三ゴロで二塁走者の山本結がタッチをかわして進塁し、悪送球を誘って生還して1点差。続く岩手が中越えへ逆転となる2点二塁打を放った。岩間の適時打でもう1点を加え、この回で5点を奪った。

 殊勲打の岩手は「ここで終わるチームじゃないと信じていた。次も全員で勝っていきたい」と笑顔で話した。

■3人の継投で粘る

 田辺は先発の寺西邦右投手(2年)が0―2の5回、1死一、二塁のピンチを迎えると、エースナンバー「1」を背負う原太陽投手(3年)に交代。原投手は140キロ近い力のある直球で打ち取り、チームに勢いを与えた。8回からは栗山岳大投手(3年)が登板し、切れのあるスライダーで2回を無安打に抑えた。昨年夏も和歌山大会で投げた栗山投手は「3投手でしっかり抑えられてうれしい。入学してから夏の大会で勝ったことがなかったので、校歌を歌えて良かった」と涙ながらに語った。

●第3試合(2回戦)
向陽6―3日高中津

【17日】

●第3試合(2回戦)

近大新宮
351 000 1-10
002 000 0-2
初芝橋本
(7回コールド)

 〔近〕響、荒木、大槻―白井〔初〕出口、吉野谷、津田―松山(二)浦久保2(近)

 近大新宮は1回に森下、浦久保の連続適時打、2回にも森下と浦久保が適時打を放つなど、序盤から打線が爆発した。

●第1試合(2回戦)
海南9―2粉河
(7回コールド)

●第2試合(2回戦)
和歌山北9―1慶風
(7回コールド)

【15日】

●第3試合(2回戦)

熊野
000 000 0-0
041 301 × -9
桐蔭
(7回コールド)

 〔熊〕澁谷、濱中、太田―田中〔桐〕白川、薗村、中田―宇治田(二)三原、花田(桐)

 熊野は2回の満塁で得点できず、その裏に失点を許した。11残塁と好機を生かせず、最後まで流れを呼び込めなかった。

●第1試合(2回戦)
日高8―0紀北農芸
(7回コールド)

●第2試合(2回戦)
高野山4―2智弁和歌山

●19日の試合

▽3回戦
午前9時
 箕島―南部龍神
午前11時半
 田辺工業―和歌山北