和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月25日(月)

【動画】広がれ!紀州梅 「梅の日」に世界遺産の神社に奉納、東京でPR

神事でたるに青梅を入れる参列者(6日、和歌山県田辺市本宮町で)
神事でたるに青梅を入れる参列者(6日、和歌山県田辺市本宮町で)
行列を組んで下鴨神社を参拝する関係者=6日、京都市で(紀州梅の会提供)
行列を組んで下鴨神社を参拝する関係者=6日、京都市で(紀州梅の会提供)
 和歌山県の印南町―すさみ町の1市5町と関係団体でつくる「紀州梅の会」は「梅の日」の6日、世界遺産である田辺市本宮町の熊野本宮大社や、京都市にある下鴨、上賀茂の両神社へ梅を奉納した。


 梅の日は、紀州梅の会が2006年に制定。毎年、記念式典や行事を通じ紀州の梅をPRしている。新型コロナウイルスの流行が落ち着いているとして、今年は従来の形で行った。

 本宮大社での式典には、紀州田辺梅干協同組合の組合員や上富田町の奥田誠町長、田辺市の林誠一副市長ら約40人が参列した。

 神事として、九鬼家隆宮司(66)や参列者が、南高梅の青梅約30キロや塩、お神酒をたるに入れて漬けた。この梅はいったん持ち帰り、梅干しに加工した上で秋に改めて奉納する。

 九鬼宮司は「来年度は世界遺産登録20周年。本宮大社を活用していただき、タッグを組んで地場産業の発展を」とあいさつ。紀州田辺梅干協同組合の前田雅雄理事長(65)は「3年続けて梅が豊作で、それに対して消費がうまく進んでいないので消費拡大を強くお祈りした。熱中症対策や塩分補給には梅干しが最適。知らない人もけっこう多いので、いろんな場面でPRしていきたい」と話した。

 境内では、個包装の梅干しを参拝者に配り、本場の梅をアピールした。

 下鴨、上賀茂神社へは、紀州梅の会梅干部会の杉本宗一部会長(66)ら約50人が訪問。南高梅10キロずつを奉納した。杉本部会長は「梅の伝統文化の継承と紀州梅の振興、人々の健康を祈った。若い世代を含め、梅に関する情報が広がれば消費拡大にもつながるはず。梅のある暮らしが広がってほしい」と話した。

 紀州梅の会会長を務める田辺市の真砂充敏市長と副会長のJA紀南の山本治夫組合長らは、東京の大田市場を訪問。青梅や、梅干しや梅ジュースなどの加工品を市場関係者にPRした。