和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月25日(月)

ロッテ球場で全国一の梅PR 紀州梅の会「スペシャルナイター」で、和歌山

上賀茂神社に青梅を奉納する紀州梅の会など関係者一行(2021年6月、京都市で)=紀州梅の会提供
上賀茂神社に青梅を奉納する紀州梅の会など関係者一行(2021年6月、京都市で)=紀州梅の会提供
 和歌山県の「紀州梅の会」は今年、梅の日(6月6日)関連の消費宣伝事業として、6月9日に、プロ野球ロッテの本拠地「ZOZOマリンスタジアム」(千葉市)で、始球式やたる梅などの記念品の贈呈、梅干しの配布といったPR活動をする。

 梅の会は印南町からすさみ町までの6市町や、JA紀州と紀南、みなべと田辺の梅干協同組合などで構成。9日に田辺市文里2丁目で総会があり、本年度の事業計画案を承認した。ロッテと広島とのセ・パ交流戦で「紀州南高梅スペシャルナイター」と銘打ち、紀州梅のPRをする。

 そのほか、梅の日に行っている京都市の下鴨、上賀茂の両神社への梅奉納は、今年はコロナ禍前に近い形で数十人規模の行列を組み、「紀州梅道中」として実施する。東京では政府首脳への梅の贈呈や大田市場での梅フェア開催も予定している。

 また、若い世代への消費宣伝策として、みなべと田辺の梅干協同組合に加盟する事業者の若手で構成する「若梅会」が中心となり、交流サイト(SNS)を活用したPRにも取り組む。

 総会では、委員らから、全国の学校給食にも梅干しが普及するよう、後押しする取り組みを要望する意見があった。産地で梅干し製品の原料となる白干し梅の在庫が過多といわれる現状を踏まえ、販売促進の予算を手厚くするよう求める声もあった。

 会長の真砂充敏田辺市長は「われわれもこれまでの3年間、PR活動を自粛した経過があるが、新型コロナも一定の段階に入り、行事なども元通りになってきた機会を捉え、皆さんの力を合わせ、精いっぱい梅のPRに努めたい」と話した。

■消費宣伝策など承認 田辺うめ振興協

 JA紀南と田辺市でつくる「紀州田辺うめ振興協議会」(真砂充敏会長)も9日に田辺市秋津町で総会を開き、消費宣伝策など本年度の事業計画案を承認した。

 料理教室と連携した加工講習会の実施や、梅干しを毎日食べることによる健康効果を調査する「梅干し食べようプロジェクト」、梅の生産についての動画を制作し、協議会のユーチューブチャンネルで紹介する計画などを盛り込んだ。

 委員からは、消費拡大に向けて、異業種とも連携し、新たな梅の商品、消費の形を考える必要があると訴える声もあった。