和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

コロナ禍前の8割に戻る 22年の和歌山県内観光客

和歌山県内への観光客の推移
和歌山県内への観光客の推移
多くの観光客が訪れた望楼の芝キャンプ場(昨年5月、和歌山県串本町潮岬で)
多くの観光客が訪れた望楼の芝キャンプ場(昨年5月、和歌山県串本町潮岬で)
 2022年に和歌山県内を訪れた観光客は前年より約400万人多い2913万8千人(速報値)で、コロナ禍前で過去最多を記録した19年の8割まで戻った。県の発表によると、観光地別では、旧串本町で特に好調で、日帰り客数がコロナ禍前を上回った。


 19年の3543万3千人から、コロナ禍に入った20年には2478万4千人に急減。21年は2487万9千人で微増だったが、22年はさらに425万9千人(17・1%)増えた。

 22年の内訳は、日帰り客数が2483万5千人で前年比333万9千人(15・5%)増、宿泊客数が430万3千人で前年比92万人(27・2%)増。日帰り客数、宿泊客数とも19年の8割まで戻した。

 県は、1月以降の新型コロナウイルス感染拡大や、それによる「まん延防止等重点措置」の指定の影響を受けた一方で、5月の大型連休や夏季、年末に行動制限がなかったことや、旅行費用を補助する事業「わかやまリフレッシュプラン」などが観光客増につながったとしている。

 県内の主要観光地別(7カ所)では、旧串本町が前年比35・5%増の155万人で、19年の95・5%まで戻した。うち、日帰り客数は115万人(前年比32・5%増)で、19年を4%上回った。県によると、串本海中公園が改装オープンしたことや夏季に天候が良く、海水浴客やダイビング客が増えたのが影響したという。宿泊客数は前年より44・9%多い40万人で、19年の77・5%となった。

 高野町も132万5千人(前年比12・0%増)で、19年の89・4%まで回復。旧白浜町は285万2千人(前年比16・1%増)で19年の82・7%、和歌山市は562万9千人(前年比21・0%増)で19年の81・5%となった。

 このほか、田辺市龍神村は37万人(前年比28・6%増)、同市本宮町は124万6千人(前年比30・3%増)、那智勝浦町は97万6千人(前年比9・3%増)で、それぞれ19年の6~7割程度に戻った。

 県は、今年の弘法大師生誕1250年、24年の「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録20周年、25年の大阪・関西万博の3年間を「ダイヤモンドイヤー」と位置づけ、観光客誘致をPRしていくとしている。


■19年の12分の1 外国人宿泊客数

 外国人の宿泊客数は4万1500人。19年は50万1800人だったが、20年に4万5千人となり、21年は5500人とさらに減少。22年も新型コロナウイルスの影響を受けたが、水際対策大幅緩和の10月以降は回復基調にあるという。ただ19年と比べると12分の1となっている。