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2024年11月22日(金)

【動画】ロケット応援はがきでアート 串本、モニュメントも披露

串本町の旧古座分庁舎に寄贈されたモザイクアート(左)とモニュメント=和歌山県串本町西向で
串本町の旧古座分庁舎に寄贈されたモザイクアート(左)とモニュメント=和歌山県串本町西向で
 和歌山県串本町田原の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」周辺の住民有志らでつくる「和歌山ロケット応援団」(青木圭団長)が3月31日、地元の小学生がロケット「KAIROS(カイロス)」の打ち上げを応援するメッセージを書いたはがきを元にして作ったモザイクアートなどをお披露目した。2月に制作したモニュメントと一緒に、ロケット関連施設へと改修が進む同町西向の旧古座分庁舎に展示。発射場を運営する「スペースワン」の担当者は「皆さんの思いを乗せてロケットを打ち上げたい」と喜んだ。

 応援団は昨年10月に結成。これまでモデルロケットの打ち上げ体験や公式見学場での清掃活動といった取り組みをしており、今回は「カイロスの打ち上げが延期され、関係者が苦労している中で何かエールを送ることはできないか」などとして企画した。

 モザイクアートは縦約1・8メートル、横約2・4メートル。応援団から串本町と那智勝浦町の全小学生にはがきを提供したところ「カイロスがんばれ。おうえんしてるよ」「うち上げたのしみにしています」といったメッセージが書かれたはがきが646枚集まった。そのはがきを縦3・5センチ、横2・5センチほどの大きさに縮小して並べたものをベースとし、カイロスが打ち上がる絵を表現した。

 モニュメントは、打ち上がったカイロスをモチーフにしており、縦約140センチ、幅約90センチ。2月、地域の内外から訪れた親子連れらが名前を書いた紀州材を接着剤で貼り付けたり、応援団のメンバーも紀南地方の浜に打ち上げられたシーグラスを使って「KAIROS」という文字を記した板を作ったりしていた。

 ともに旧古座分庁舎2階にある「古座サテライトオフィス」の壁に飾ることになり、町やスペースワン、制作に関わった子どもの代表らが参加した寄贈式では、青木団長(46)が「皆さんにご覧いただける場所になれば」などとあいさつ。除幕して作品をお披露目したのに続いて、スペースワン企画・営業・渉外本部の村部昭憲課長(48)に作品の元になったはがきも贈った。このモザイクアートは、東京にあるスペースワンとスペースポート紀伊の総合司令棟にも飾るという。

 村部課長は「打ち上げに向けて佳境を迎えており、大変なことや困難なことなどいろいろあるが、皆さんの応援を受けたので、スペースワンが一致団結し、皆さんの思いを乗せてこの場所からロケットを打ち上げたい。力が出る。こんなにうれしいことはない」と感謝。田嶋勝正町長も子どもたちを前に「初めて見せていただいたが、君たちのロケットにかける夢や思いが詰まっていると感じた。皆で力を合わせて夢がかなうよう頑張っていきたい」と述べた。