和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

2月限定1日4往復就航 白浜―羽田「地域一丸で利用促進」

南紀白浜空港から出航する臨時便を手を振って見送る関係者(2日、和歌山県白浜町で)
南紀白浜空港から出航する臨時便を手を振って見送る関係者(2日、和歌山県白浜町で)
臨時便の搭乗者に梅干しなどを配布する関係者
臨時便の搭乗者に梅干しなどを配布する関係者
 日本航空は、搭乗者が増えている南紀白浜空港(和歌山県白浜町)と羽田空港(東京)を結ぶ定期便について、1往復2便増の4往復8便での運航を始めた。将来の増便を目指した2月限定の実証実験で、県や周辺自治体関係者は搭乗者の増加を目指し、商品券を配布するキャンペーンを展開するなど、さまざまな取り組みを進めている。

 臨時便は、白浜午前8時20分発・東京午前9時20分着と東京午後5時半発・白浜午後6時45分着。2月の全ての日ではなく、東京発は22日と28日、白浜発は1日と23日を除く。旅客機はボーイング737―800(国際線仕様)を使用している。座席数は144席。

 県や紀南の自治体などで組織する南紀白浜空港利用促進実行委員会は2日、白浜空港からの臨時便出航に合わせ、記念式典を開いた。県選出の国会議員や地元自治体の首長ら約300人が出席。地元旅館の女将が機長に花束を贈った。

 式典であいさつした下宏副知事は、白浜空港の搭乗者が10年前の2倍に増えていると紹介し「年間を通して4往復8便が実現できるよう皆さんと一緒に頑張りたい」と協力を呼びかけた。来賓の二階俊博衆院議員は「白浜は『天下』が付くほど有名な所。せっかくの空港を活用しなければならない。私も協力を惜しまない」とあいさつした。

 式典後、出席者は空港エプロンに移動し、東京へ出発する臨時便を手を振って見送った。

 関係者らは前日の1日夕方にも東京から到着した臨時便の搭乗者を出迎えた。紀州梅の会梅干し部会は2月中、搭乗者に紀州梅干しをプレゼントしている。

■搭乗者1月も最多

 白浜空港の1月の搭乗者数は1万7361人で、1月の最多だった2019年を2330人上回った。これで本年度は4月から10カ月連続で月別の過去最多更新となった。

 空港を運営する南紀白浜エアポート(白浜町)などによると、本年度の搭乗者は10カ月で18万8136人となっており、本年度2カ月を残して年間で過去最多を記録した19年度の17万7135人を1万1001人上回った。

 同社の岡田信一郎社長は「1月は雪で1日(3往復)欠航したにもかかわらず、過去最多を更新した。3月末までの累計では21万人を超えていく勢い。この勢いで、2月の4往復も多くのお客さまに利用いただきたい」と話している。