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2024年11月26日(火)

文化財守れ 熊野本宮大社で消火訓練

本殿へ向けて放水する参加者(23日、和歌山県田辺市本宮町の熊野本宮大社で)
本殿へ向けて放水する参加者(23日、和歌山県田辺市本宮町の熊野本宮大社で)
 文化財防火デー(1月26日)を前に、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社は23日、消火訓練をした。

 自衛消防隊や市消防団本宮支団、田辺消防署本宮分署から計約40人が参加し、宝物殿近くの山林から出火したと想定した。

 出火に気付いた神職が火災報知機を押し、消防へ通報。本殿からご神体に見立てた箱を急いで持ち出したほか、参拝者に避難を促した。他の参加者は連携して火元へ放水したほか、本殿へ飛び火する恐れがあるとして、本殿の周囲6カ所に設けている放水銃を使い、檜皮(ひわだ)ぶき屋根へ水をかけた。

 九鬼家隆宮司は「来年は熊野古道の世界遺産登録から20年。地域の宝を後世に残せるよう、今後も火の用心を一層心がけたい」と気を引き締めていた。

 消火訓練に先立ち、大社の神職らは、自動体外式除細動器(AED)や消火器の使い方を消防職員から教わった。

 田辺市東陽の世界遺産・闘雞神社でも24日、訓練があった。

 文化財防火デーは、1949年1月26日、後に世界遺産となる法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し、壁画が焼損したことがきっかけで制定された。