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2024年11月06日(水)

【動画】学校越えて中学軟式チーム 元阪神の高宮投手も指導

串本ベースボールクラブのメンバーにピッチングを指導する元阪神の高宮和也さん(20日、和歌山県串本町串本で)
串本ベースボールクラブのメンバーにピッチングを指導する元阪神の高宮和也さん(20日、和歌山県串本町串本で)
 和歌山県串本町などの中学生11人が、今春発足した「串本ベースボールクラブ」に所属して軟式野球に打ち込んでいる。野球人口が減少する中、子どもたちが学校の垣根を越えて野球に挑戦できる環境をつくりたいとできたクラブ。20日には、投手として阪神タイガースなどで活躍した高宮和也さん(40)=堺市=を招き、ピッチングやバッティングなどを指導してもらった。


 監督を務める湊健次さん(51)=串本町潮岬=によると、クラブには現在、串本町9人、すさみ町1人、新宮市1人の中学1~3年11人が所属。競技人口の減少に伴って野球をしたくても通っている学校に野球部がないというケースが増える中で「少しでも野球をする子どもたちが増えてほしいし、野球に打ち込める環境をつくりたい」との思いから、昨年夏ごろから準備をし、今年4月に正式発足した。

 土日曜・祝日の午前8時半~午後5時に串本町中湊にある旧串本古座高校古座校舎のグラウンド、火曜午後6時半~9時には同町サンゴ台にある町総合運動公園の雨天練習場を借りて練習に励んでいる。クラブによると、コーチを務めている男性(51)が以前から高宮さんと交流があったことなどから、今回の練習に来てもらったという。

 この日は悪天候のため、同町串本の串本古座高校にある体育館内で練習。高宮さんは選手一人一人に声をかけながら、ピッチングやバッティングの技術を丁寧に指導したほか、グローブのメンテナンス方法も伝授した。

 キャプテンの小堀敬太郎君(15)=古座中3年=は「投げ方などを教わり、とても分かりやすく、めっちゃためになった。僕を含め、みんながコントロールがすごく良くなった」と感謝。湊監督も「大変ありがたい。子どもたちがアドバイスによって何かをつかんでくれたように思うので、今後に生かしてほしい。串本ベースボールクラブとしていろんな活動に取り組み、野球の楽しさを多くの子どもたちに伝えていきたい」と話した。

 高宮さんは2017年に現役を引退。現在はスポーツ用品店にアドバイザリースタッフとして勤務し、子どもたちに野球を教える活動もしている。「少しでも野球をやりたいという子が増えてくれたらと思う。気にかけている子どもたちもいるので、交流を続け、できることはサポートしていけたら」とクラブにエールを送った。

 クラブでは随時メンバーを募集中。費用は入会金が5千円で、月会費は4千円。問い合わせは湊監督(090・8799・1197)へ。