和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

山形から660キロの旅 和歌山県上富田町にアサギマダラ

山形市から飛来したアサギマダラ(赤嶋崇さん撮影)
山形市から飛来したアサギマダラ(赤嶋崇さん撮影)
 和歌山県上富田町下鮎川の「フジバカマ園」で、山形市から飛来してきたアサギマダラが確認された。羽のマーキングから、64日かけて約660キロを旅してきたことが分かった。

 アサギマダラは、羽の模様が鮮やかな大型のチョウ。長距離を移動する「旅するチョウ」として知られ、越冬のため秋から冬に日本列島を南下する。本州から南西諸島を経て、台湾付近まで南下した記録もある。

 山形市から飛来したアサギマダラを写真に収めたのは、田辺市中万呂の公務員、赤嶋崇さん。22日に家族4人でフジバカマ園を訪れ観察していたところ、「山ZAO」のマーキングに気付いた。

 アサギマダラの情報を交換するSNS(交流サイト)で問い合わせたところ、山形市蔵王温泉ユートピアリフトで8月19日にマーキングした個体と確認できた。南西方向へ663・8キロ移動している。

 赤嶋さんは「小学3年生の長男はチョウが大好きで、フジバカマ園には1時間半ほど滞在した。帰ってから家族で日本地図を見ながら、こんな遠くから飛んできたんだねと話した。SNSで全国のファンとつながれるのも面白い」と話した。