和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

自由に利用できる場に みなべ町が元幼稚園活用

フリースペースに生まれ変わる元南部幼稚園の園舎。園庭は駐車場にするため工事が進んでいる(和歌山県みなべ町芝で)
フリースペースに生まれ変わる元南部幼稚園の園舎。園庭は駐車場にするため工事が進んでいる(和歌山県みなべ町芝で)
 和歌山県みなべ町芝にある元南部幼稚園の園舎が、子どもからお年寄りまで自由に利用できるフリースペースとして生まれ変わる。名称は「みなべ町子育て交流施設」。町は、施設の設置や管理に関する条例案を5日開会の町議会9月定例会に提案する。


 南部幼稚園が昨年度末で閉園したことにより、町が園舎の有効利用を検討し、子どもや子育て家庭を中心に世代を超えて町民が交流するための施設にすることにした。交流だけでなく、学習したり読書したりする場としても利用してもらいたいという。フリースペースとして利用は無料だが、グループで1部屋を借り切って利用する場合は有料。町教育委員会は「学習や読書などをするために個人で気軽に利用できる公共施設は、図書館くらいしかなかった。交流はもちろん、さまざまな用途で利用してもらえればと思う」と話す。

 条例案によると、施設の管理は指定管理者制度を活用する予定。開館時間は午前10時~午後6時。休館日は月曜(祝日の場合は翌日)と年末年始。グループで借り切った場合の使用料は1時間当たり千円。

 施設は鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は571平方メートル。1階に一般向けで広さ約100平方メートルの交流スペース、乳児遊戯スペース、事務所の3部屋がある。2階は学習室2部屋と青少年等活動・交流室、子育て支援のための部屋などがあり、そのうち学習室の1部屋(広さ63平方メートル)は貸し出し用としても使う。各スペースには机やいすなどを備える。

 議会で条例案が可決されれば、順次、利用できるようにする。

 元南部幼稚園の園庭は、周辺の公民館や図書館などの利用者のための駐車場にするため、現在、工事が続けられている。屋外遊戯スペースもできる。秋のうちに完成する予定。