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2024年12月24日(火)

和歌山県知事「全数把握を継続」 新型コロナ感染者対策

和歌山県庁
和歌山県庁
 岸田文雄首相が新型コロナウイルス感染者の発生届の対象者を都道府県の判断で重症化リスクの高い人に限定できるように示したことを受け、和歌山県の仁坂吉伸知事は26日、報道陣に「逆に余計大変になることが多い」と言い、全数把握を継続する考えを示した。 


 理由について「急に把握していない重篤な患者が出た場合、対応に慌てる。保健所にとって負担になる」などと述べ「手抜き工事をすればあとで、余計大変になる。政府がお勧めくださったが、乗りません」と話した。

 また、軽症者が発生届の対象外となった場合、隔離ができず感染拡大を助長する恐れもあるとした。

 政府が9月半ばにも、都道府県判断ではなく、全国一律で見直す方向を検討していることについては「重症化リスクのある人だけに限定するようにしなさいと言わないでもらいたい」と話した。

 「苦労しながら回している和歌山県などに(見直しするよう)無理やり追随しろと言われたら、必ず混乱が発生する。感染防止を放棄する決定をすれば、人がたくさん亡くなることになる」と懸念を示した。