和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

ジャムの販売、出だし好調 高校生がメルカリ活用

パソコンを使って「メルカリShops」に出品する生徒(12日、和歌山県みなべ町芝で)
パソコンを使って「メルカリShops」に出品する生徒(12日、和歌山県みなべ町芝で)
注文を受けてジャムの入った瓶にラベルを貼った
注文を受けてジャムの入った瓶にラベルを貼った
 インターネットで農産物加工品を売り出そうと連携している南部高校(和歌山県みなべ町)と和歌山商業高校(和歌山市)の生徒が12日午後、フリーマーケットアプリ「メルカリ」のグループ会社が運営するサービス「メルカリShops」にジャムを出品した。13日午前9時現在で20件の注文があり、出だしは好調だ。


 出品初日の12日、販売開始イベントを企画した。南部高校の実習棟にある販売所「うめっこカフェ」に、南高の食と農園科で加工流通コースを選択する2年生4人と、和商1年の商業研究部員4人が集まり、パソコンを使って「メルカリShops」にジャムの商品を出した。

 梅、イチゴ、ミカン、シソの4種類あり、2個セット(送料込み1500円)、3個セット(同1800円)、4個セット(同2400円、梅ジュース付き)で販売する。200個限定。

 30分ほどで5件の注文が入り、生徒らは手分けし箱詰めして発送の用意をした。ジャムが入った瓶にラベルを貼る作業もした。

 13日午前9時現在、4個入りセットが10件売れるなど好調で、瓶の数では200個のうち64個売れている。担当教諭は「思っていた以上に売れている。今後も順調に売れることを期待したい」と話す。

 ジャムは南高の加工流通コースの2、3年生計28人が製造。和商の商業研究部員はネットショップを「こだわりのうじょう」と名付けて開設し、瓶に貼るラベルのデザインもした。南高の松根夢さん(16)は「実習で作ったジャムを、全国の人に買ってもらえると思うとうれしい。新しい商品も考え、もっと注目してもらえるようにしたい」、和商の藤田陽菜乃さん(15)は「ジャムの種類ごとのネーミングは食べた印象で考え、デザインはシンプルなものにした」、岩本美紀さん(15)は「送料を下げるために紙パックに入れるなど、より多くの人に買ってもらえるよう工夫は必要だと思う」と話していた。

 メルカリの会長室政策企画参事、高橋亮平さんは「ネットを使って、地域の産品を全国に売ることに、高校生が取り組んでいるというのが意義深い。和歌山に居ても仕事ができると思ってもらえ、人材が集まってくれればと思う」という。

 9月には紀北農芸高校(かつらぎ町)の生徒が作った商品を売る予定。10月以降には再び、南高の生徒がが作った商品を売る予定で、ブルーベリーのジャムのほか、ジャムとは別の商品も用意したいという。

 12日の販売開始イベントでは和商の生徒が、南高の生徒に教わってブルーベリーの収穫体験もした。