和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

力込めジャム作り 南部高校、ネット販売に向け準備

ジャムにするため釜でシソを煮詰める生徒(7日、和歌山県みなべ町芝で)
ジャムにするため釜でシソを煮詰める生徒(7日、和歌山県みなべ町芝で)
瓶詰めしラベルを貼って商品化したジャム
瓶詰めしラベルを貼って商品化したジャム
 和歌山県みなべ町の南部高校食と農園科の生徒が、和歌山商業高校(和歌山市)との連携によるネット販売の開始に向け、ジャム作りに励んでいる。「多くの人に買ってもらい、南部高校をアピールできればと思う」と力を込める。


 県内で農業を学ぶ高校と食品流通を学ぶ高校が連携してネットショップを開設し、自慢の農産物加工品を全国に売り込むための取り組みの第1弾。南部高校食と農園科が製造するジャムは、これまでも梅干しやシソジュースなどとともに授業の一環で作って販売し、好評を得ている。

 今回、ネット出品用として6月中旬から、食と農園科で加工流通コースを選択する2、3年生計28人が班を組み、交代で製造している。瓶に貼るラベルのデザインは、和歌山商業高校の商業研究部員が考えた。

 7日には同コースの3年生5人が製造した。大きな釜に材料を入れ30分ほど煮て濃縮させ、砂糖を加えてさらに1時間半~2時間、かき混ぜながら煮る。その後、固めるためのゲル化剤を加え、最後に蒸気加温で30分ほど滅菌すれば出来上がる。全て手作業で、手間がかかり、根気が要るという。瓶にラベルを貼るのも1枚ずつ手作業でしている。

 ジャムは梅、イチゴ、ミカン、シソの4種類あり、材料の農作物は同校の農場で栽培したものを使っている。担当教諭は「昔ながらの作り方で、時間をかけて濃縮しているので、果実のうま味がしっかり感じられる」と胸を張る。中岡芹那さん(17)は「買った人に喜んでもらえるよう心を込めて作っている。味には自信があるが、売れるのか不安はある」と話す。

 出品までに4種類各50個、計200個を用意する。今後、両校共同での商品開発も目指す。

 第2弾は紀北農芸高校(かつらぎ町)の生徒が作った商品で、9月の予定。


■12日午後2時半に出品

 ネットへの出品は、12日午後2時半から、フリーマーケットアプリ「メルカリ」のグループ会社が運営するサービス「メルカリshops」で開始する。200個限定。ジャムの内容量は4種とも1瓶180グラム。価格(送料込み)は2瓶セット1500円、3瓶セット1800円、4瓶セット(梅ジュース付き)2400円。