高校が連携しジャムをネット販売 メルカリに初の「ショップ」
和歌山県みなべ町の南部高校など県内の農業を学ぶ高校と、食品流通を学ぶ高校が連携し、ネット販売に乗り出す。フリーマーケットアプリ「メルカリ」内に店を開設できるサービス「メルカリShops」を活用した販売で、高校が開設するのは全国でも初めて。出品開始は7月12日で、各校は共同で商品開発も目指しており「全国に広げていきたい」と意欲を見せる。
南部と紀北農芸(かつらぎ町)、熊野(上富田町)、有田中央(有田川町)の県内にある農業系4高校は合同で7年ほど前から毎年、県内各地で場所を変えて農産物や加工品の販売を続けている。昨年度からは地域の魅力を発信する「わかやま農業高校マルシェ」として、和歌山市のJR和歌山駅前で毎週金曜に出店するようになった。新型コロナウイルスの影響で中断したこともあったが、好評を得ているという。
今回、メルカリから県教育委員会に誘いがあり、出店を決めた。NPO県商業教育研究会(会長=中村憲司・和歌山商業高校校長)と県農業教育研究会(会長=内川さやか・南部高校校長)で設立した「農業&商業メルカリShops販売プロジェクト」(仮称)が活動主体。県内の農業系、商業系高校が連携するのは初めてで、各校の代表でつくった実行委員会を中心に授業や課外活動の一環で取り組む。
第1弾で販売するのは、南部高校食と農園科加工流通コース2、3年生28人が手作りしているジャム。梅、イチゴ、ミカン、シソの4種類あり、同校の実習棟で定期的に開く「うめっこカフェ」などで販売されている。
「メルカリShops」での販売は和歌山商業が担当する。第2弾は紀北農芸の生徒が作った商品で、9月以降の予定。
各校は共同で商品開発も手がけるほか、同プロジェクトは他の農業系高校や商業系の学科がある高校にも参加してもらうことを検討するという。
同プロジェクトは「農業科と商業科が連携し、メルカリの協力も得ることで、視野を広げ、新たな技術や知識、発想を生かす専門的で実践的な学習ができる」と話している。
■ネット販売社員から学ぶ
13日にはみなべ町芝の南部高校で、メルカリとグループ会社のメルカリ・ソウゾウの社員を講師に招いてのワークショップがあった。同校食と農園科の生徒をはじめ、和歌山商業高校と紀北農芸高校の生徒計71人が参加した。
メルカリの高橋亮平さんは「新しいモデルを自分たちで作るという気持ちで取り組んでほしい。高校生だという甘えは通用しない」と話した。メルカリ・ソウゾウの天野宏さんはネットショップについて「県民が県内に住み、県産品の魅力を全国に発信できる。和歌山の発展に貢献し、豊かに過ごせる」と述べた。ネット販売でのポイントとして、写真やタイトル、説明文に工夫することも助言した。
その後、生徒は14班に分かれ、途中でメンバーを入れ替えながら意見交換した。それぞれが、メインターゲットや価格、ブランド化の方法をどうするかなどを考え、付箋に書いて貼り付けていった。
南部高校食と農園科2年の尾花さくらさん(17)は「ワークショップでは他の学校の人の意見を聞けてよかった。プロ意識を持って取り組めという言葉は響いた。今日が新たな第一歩。自分たちが作った商品を全国に売るんだという強い気持ちで取り組んでいきたい」と話していた。
南部と紀北農芸(かつらぎ町)、熊野(上富田町)、有田中央(有田川町)の県内にある農業系4高校は合同で7年ほど前から毎年、県内各地で場所を変えて農産物や加工品の販売を続けている。昨年度からは地域の魅力を発信する「わかやま農業高校マルシェ」として、和歌山市のJR和歌山駅前で毎週金曜に出店するようになった。新型コロナウイルスの影響で中断したこともあったが、好評を得ているという。
今回、メルカリから県教育委員会に誘いがあり、出店を決めた。NPO県商業教育研究会(会長=中村憲司・和歌山商業高校校長)と県農業教育研究会(会長=内川さやか・南部高校校長)で設立した「農業&商業メルカリShops販売プロジェクト」(仮称)が活動主体。県内の農業系、商業系高校が連携するのは初めてで、各校の代表でつくった実行委員会を中心に授業や課外活動の一環で取り組む。
第1弾で販売するのは、南部高校食と農園科加工流通コース2、3年生28人が手作りしているジャム。梅、イチゴ、ミカン、シソの4種類あり、同校の実習棟で定期的に開く「うめっこカフェ」などで販売されている。
「メルカリShops」での販売は和歌山商業が担当する。第2弾は紀北農芸の生徒が作った商品で、9月以降の予定。
各校は共同で商品開発も手がけるほか、同プロジェクトは他の農業系高校や商業系の学科がある高校にも参加してもらうことを検討するという。
同プロジェクトは「農業科と商業科が連携し、メルカリの協力も得ることで、視野を広げ、新たな技術や知識、発想を生かす専門的で実践的な学習ができる」と話している。
■ネット販売社員から学ぶ
13日にはみなべ町芝の南部高校で、メルカリとグループ会社のメルカリ・ソウゾウの社員を講師に招いてのワークショップがあった。同校食と農園科の生徒をはじめ、和歌山商業高校と紀北農芸高校の生徒計71人が参加した。
メルカリの高橋亮平さんは「新しいモデルを自分たちで作るという気持ちで取り組んでほしい。高校生だという甘えは通用しない」と話した。メルカリ・ソウゾウの天野宏さんはネットショップについて「県民が県内に住み、県産品の魅力を全国に発信できる。和歌山の発展に貢献し、豊かに過ごせる」と述べた。ネット販売でのポイントとして、写真やタイトル、説明文に工夫することも助言した。
その後、生徒は14班に分かれ、途中でメンバーを入れ替えながら意見交換した。それぞれが、メインターゲットや価格、ブランド化の方法をどうするかなどを考え、付箋に書いて貼り付けていった。
南部高校食と農園科2年の尾花さくらさん(17)は「ワークショップでは他の学校の人の意見を聞けてよかった。プロ意識を持って取り組めという言葉は響いた。今日が新たな第一歩。自分たちが作った商品を全国に売るんだという強い気持ちで取り組んでいきたい」と話していた。