【紀南探検隊】パート9(3)岩壁にぽっかり横穴/田辺市稲成町ひき岩群
和歌山県田辺市稲成町の「ひき岩群」は、岩山が天を仰ぐ大きなヒキガエルの群れのように見えることから名付けられたそうだ。その遊歩道沿いに、探検にふさわしい「穴」があるとの情報を聞き、「ふるさと自然公園センター」の自然観察指導員、弓場武夫さん(60)に電話をかけた。
快く案内を引き受けていただき、センターから県道に沿って北西に約700メートル先の「ピクニック広場」の駐車場横にある遊歩道の北入り口から出発。10分ほど上り続けると、木の案内板が設置された分かれ道に着く。真っすぐ進めば第1展望地で、晴れた日は遠く四国まで望める。
だが、今回は左に曲がる。一転して、下り坂になる。足元に注意しながら歩いていると「ここだよ」と弓場さん。目の前の岩壁を見上げれば、高さ6メートルほどの所にぽっかり横穴が口を広げていた。
ここを登るのか。とまどいつつ見上げると、岩壁には足の置き場が刻まれている。意を決して踏み出せば、それほど難しくなく穴にたどり着いた。
穴は奥行きが約5メートルで幅は13メートル近い。高さもあって想像よりずっと広い。風化によるものなのか、内側の壁には虫食いのように無数の穴が開き、小動物の巣の跡もある。足元には崩れた砂がさらさらと重なっていた。
実はこの穴、春と秋にセンターが開いている自然観察会のコースに組み込まれており、人気スポットだそうだ。小学高学年以上なら探検できそうだが、必ず大人同伴で、ヘルメットと軍手も忘れずに。
(中沢みどり)
快く案内を引き受けていただき、センターから県道に沿って北西に約700メートル先の「ピクニック広場」の駐車場横にある遊歩道の北入り口から出発。10分ほど上り続けると、木の案内板が設置された分かれ道に着く。真っすぐ進めば第1展望地で、晴れた日は遠く四国まで望める。
だが、今回は左に曲がる。一転して、下り坂になる。足元に注意しながら歩いていると「ここだよ」と弓場さん。目の前の岩壁を見上げれば、高さ6メートルほどの所にぽっかり横穴が口を広げていた。
ここを登るのか。とまどいつつ見上げると、岩壁には足の置き場が刻まれている。意を決して踏み出せば、それほど難しくなく穴にたどり着いた。
穴は奥行きが約5メートルで幅は13メートル近い。高さもあって想像よりずっと広い。風化によるものなのか、内側の壁には虫食いのように無数の穴が開き、小動物の巣の跡もある。足元には崩れた砂がさらさらと重なっていた。
実はこの穴、春と秋にセンターが開いている自然観察会のコースに組み込まれており、人気スポットだそうだ。小学高学年以上なら探検できそうだが、必ず大人同伴で、ヘルメットと軍手も忘れずに。
(中沢みどり)