和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2022年06月27日(月)

【紀南探検隊】パート9(1)ウィズコロナの商店街/和歌山県串本町伊串の無人販売所

30基以上の無人販売所が並ぶ伊串漁港前(和歌山県串本町伊串で)
30基以上の無人販売所が並ぶ伊串漁港前(和歌山県串本町伊串で)
地図・無人販売所
地図・無人販売所
 新型コロナ時代を先取りした商店街が、和歌山県串本町にあるという。私の出身地だが、そんな話は初耳だ。ロケットの町として盛り上がる中で、何か最先端の技術が導入されたのだろうか。ちょっと足を伸ばして買い物に、いや取材に向かった。

 商店街というものの、串本のまちなかを離れた所にあるという。国道42号を那智勝浦町方面に走っていると、旧古座町の伊串漁港前に無人販売所の陳列台の列が見えてきた。約30基はある。噂の「商店街」の正体はこれだったのか。

 コロナ禍にニーズが高まっている「非接触」型の販売。人手不足の中で、人件費もかからない。全国的に無人販売が注目されているが、1カ所にこれだけ集まっているのは珍しい。各「商店」に並ぶのは季節の野菜やミカン、花など。地元の農家が規格外品をお手頃価格で販売している。

 伊串区の住民に聞くと、かつて1人の住民が無人販売所を設置したのが始まり。国道沿いにあって立ち寄りやすいこともあり、人気となった。すると、次第に設置する人が増え、自然に「商店街」が生まれたという。

 取材中も買い物客が次々と訪れ、「各店」を「はしご」していた。中には県外ナンバーの車もあった。昔ながらの販売手法がいま、思わぬ脚光を浴びている。
(喜田義人)

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 久々に「紀南探検隊」が帰ってきました。観光とは異なる視点で、地域の魅力を発掘するシリーズも9回目。地元の知られざる穴場を7回に分けて案内します。