和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月04日(水)

仏で梅酒のブランド力強化へ 和歌山県、有名ソムリエを大使に任命

和歌山梅酒の「ブランドアンバサダー」任命式に出席する「GI和歌山梅酒管理委員会」の中野幸生会長(左)と、ソムリエのアマンディーヌ・パストゥレルさん=和歌山県庁で
和歌山梅酒の「ブランドアンバサダー」任命式に出席する「GI和歌山梅酒管理委員会」の中野幸生会長(左)と、ソムリエのアマンディーヌ・パストゥレルさん=和歌山県庁で
 「地理的表示(GI)和歌山梅酒」のブランド化に取り組む「県農水産物・加工食品輸出促進協議会」と「GI和歌山梅酒管理委員会」は、フランスで活動するソムリエのアマンディーヌ・パストゥレルさんを、ブランドをPRする「ブランドアンバサダー(大使)」に任命。県庁とフランスをオンラインで結び、このほど任命式を開いた。

 「GI」は、産地の特性を生かした産品について、地域ブランドを独占的に使用できる制度。国税庁は2020年9月に和歌山梅酒を指定した。リキュールでは全国初だった。

 促進協議会などは、ブランドを強化し、影響力があるフランスのワイン市場で認められることで、他国への波及を目指そうと取り組んでいる。アンバサダーの任命はその一環。パストゥレルさんは、パリにあるミシュラン一つ星レストランのシェフソムリエで、過去にフランスの若手ソムリエコンクールでベスト3になっている。

 任命式で「GI和歌山梅酒管理委員会」の中野幸生会長は「ソムリエという立場から、和歌山梅酒の魅力をフランスで存分にPRしていただき、世界中に浸透するよう力添えをお願いしたい」とあいさつ。

 パストゥレルさんは「個人的に梅酒の大ファンだが、私だけでなく多くのフランス人が好きになると確信している。進化を続けるフランス料理の中に、多くの和歌山梅酒が並び、愛飲される機会を増やしていけるよう、力を注いでいく」と応えた。

 促進協議会は2月、パリのレストランに、ソムリエやシェフ、輸入卸業者、報道関係者らを招いてPRイベントを開く。パストゥレルさんはそこで、和歌山梅酒の魅力についてのセミナーを開いたり、フランス料理との相性の良さをアピールしたりする。