和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

「神島屋」の生徒に学ぶ 龍神中学でキャリア学習会

班になって新商品のアイデアを出し合う龍神中学校の生徒(和歌山県田辺市龍神村安井で)
班になって新商品のアイデアを出し合う龍神中学校の生徒(和歌山県田辺市龍神村安井で)
考えたアイデアを各班の代表2人が発表した
考えたアイデアを各班の代表2人が発表した
 和歌山県田辺市龍神村安井の龍神中学校は14日、「キャリア学習会」を開いた。3年生が、神島高校(田辺市文里2丁目)の商品開発プロジェクト「神島屋」のメンバーらから話を聞き、おにぎりの商品開発にも挑戦した。


 龍神中の3年生はコロナ禍で職業体験が思うようにできなかったため、進路選択の参考にと高校生から話を聞く機会をつくった。

 神島屋の活動は、地域に関わるということを基本に生徒自らテーマを設定。商品開発や催しの企画、ビジネスプランの作成に取り組み、紀州南高梅の魅力を広く伝えることにも力を入れている。

 キャリア学習会では、最初に神島屋担当の那須正樹教諭が講演。那須教諭は、人口減少に伴う飲食店や宿泊業への影響などを説明した上で、消費拡大の仕組み作りとして生徒が商品開発に取り組んでいることを話した。

 経営学科の2年生5人は、「梅あられ」など開発・販売した商品を紹介。「梅焼き鳥」はこれまでに4万2千本を売っており「日本で一番焼き鳥を焼いている高校生です」と話した。

 続いて龍神中の3年生が6班に分かれ、商品開発の案を考えた。那須教諭や高校生のアドバイスを受けながら、誰に買ってもらうのか、どこで売るのか、その商品にはどんな利点があるのかの3点を中心に、おにぎりの新商品についてアイデアを出し合った。

 最後に各班の代表2人が考えた案を発表。紀州南高梅とギンザケを交ぜて高価格に設定したり、包装を梅の花の形にしたりといった案の他、梅嫌いの若い世代の人も食べられるようにと考えた「唐揚げの梅マヨソース」、商品名に英字をあしらって外国人向けにするといった案が出た。

 龍神中3年の古久保遥菜さんは「神島高校に進学を希望している。今日は神島屋の活動を詳しく聞くことができてうれしかった。思っていた以上に商品開発をしていると思った。入学したら神島屋で活動したい。私もいろいろな経験を積んで、人前で上手に話せるようになりたい」と感想を述べた。

 神島高2年の保富円那さんは「龍神中の生徒は元気で積極的で明るかった。商品開発では多くの意見が出てスムーズに会話ができてとても楽しかった。自分のやりたいことに一直線に突き進んでほしい」とエールを送った。