和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

南紀白浜エアポートに国交大臣賞 AIで滑走路点検

ドライブレコーダーを付けた車両で滑走路上を走る南紀白浜エアポートの社員(和歌山県白浜町の南紀白浜空港で)
ドライブレコーダーを付けた車両で滑走路上を走る南紀白浜エアポートの社員(和歌山県白浜町の南紀白浜空港で)
 国土交通省などは3日、社会資本の維持・保守に関する優れた取り組みを表彰する「インフラメンテナンス大賞」の受賞者を発表した。和歌山県内では、白浜町の南紀白浜エアポートが国土交通大臣賞に選ばれた。ドライブレコーダーの画像を人工知能(AI)が診断、評価して滑走路を点検する仕組みを評価した。

 7省が連携して表彰する制度で、今回が5回目。国交省によると、3~6月に募集したところ、247件の応募があった。有識者による選考で、計33件の受賞者を決めた。

 エアポート社が南紀白浜空港で運用する仕組みは、NEC(東京都)などと連携したもの。滑走路を走行して点検する車両に市販のドラレコを設置。走行時の画像データから、AIが路面のひび割れや起伏を検知している。社員の目視による見落としの可能性を軽減でき、劣化の進行具合も測れるため、効率的な保全につながっているという。

 エアポート社によると、この〝白浜モデル〟の汎用性を高めるため、鳥取空港や但馬空港(兵庫県豊岡市)などがデータ取得に協力している。

 エアポート社は「名誉ある賞を頂くことになり、とても光栄。今後も生産性の高い空港施設の維持管理に取り組みたい」と話している。

 表彰式は来年1月21日の予定。