和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月07日(月)

田辺市庁舎新築、12月着工へ 2023年度内に完成予定

田辺市の新庁舎建設予定地。既存商業施設の解体1期工事がほぼ終わり、12月から新築工事に着手する(18日、和歌山県田辺市東山1丁目で)
田辺市の新庁舎建設予定地。既存商業施設の解体1期工事がほぼ終わり、12月から新築工事に着手する(18日、和歌山県田辺市東山1丁目で)
田辺市新庁舎整備事業の経緯
田辺市新庁舎整備事業の経緯
 和歌山県田辺市の新庁舎建設に向け、予定地で行われている既存商業施設(7階建て)の解体1期工事が間もなく完了する。新築工事は、残る1、2階部分の解体工事と合わせて施工することとなっており、12月に着工する。新しい庁舎は2023年度内の完成を予定している。


 新庁舎は、ともに南海トラフ巨大地震の津波浸水想定域にある現庁舎(新屋敷町)と市民総合センター(高雄1丁目)を統合し、高台の東山1丁目に移転する計画。鉄筋コンクリート造り地上6階建て、延べ床面積約1万7千平方メートルで、現在は分散している教育委員会や保健センター、水道部も集約する。

 予定地は、総合スーパー「オークワオーシティ田辺店」と「紀伊田辺シティプラザホテル」の跡地。市とオークワが18年12月に土地売買契約を結び、ホテルは19年9月、スーパーは今年2月に営業を終えた。

 解体工事は、まずは1期工事として2月から、3階以上の部分を分離して実施してきた。残りの部分については擁壁代わりとして土留めの役割を果たしていることから、解体工事と新築工事を合わせて施工する。

 12月4日、現地で起工式がある。新築工事が本格化するのは、来年6月以降の予定。

 市新庁舎整備室によると、現時点での概算事業費は115億9千万円(周辺道路の整備費やオークワ負担分など含む)。昨年9月の予算計上時は128億6千万円を見込んでいたが、その後、構造上問題がない範囲で材料などの仕様を変更したこと、落札の結果が予定価格よりも低かったことから、建築費の概算がいまのところ、12億円余り減っているという。

 整備室は「新型コロナウイルス感染症の影響で原油をはじめ世界的な物価上昇が続いているが、今後もできる限り事業費を抑える努力をするとともに、増額が必要な場合は十分に精査したい」としている。