和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月19日(木)

糖度高く品質良好 極早生ミカンが出荷中盤

極早生温州ミカン「日南1号」の選果風景(5日、和歌山県田辺市下三栖で)
極早生温州ミカン「日南1号」の選果風景(5日、和歌山県田辺市下三栖で)
 和歌山県のJA紀南による極早生温州ミカンの市場出荷が中盤を迎えた。9月に入って天候が安定し、これまでのところ糖度は高めで品質は良好という。今季の出荷目標は2210トン。9月末時点で591トンを出荷しており、JA販売部は「今後の天候次第だが、目標出荷量は達成できるのではないか」と話している。


 販売部によると、9月16日から極早生品種の「YN26」と「日南(ひな)の姫」、24日から「日南(にちなん)1号」の市場出荷を始め、YN26と日南の姫の出荷は9月中でほぼ終了した。

 9月30日現在の市場出荷量と平均市場価格(1キロ当たり)はYN26が139トンで307円、日南の姫は196トンで243円だった。

 極早生の中で最も出荷量が多い日南1号の市場出荷量(9月30日現在)は257トンで、平均市場価格は246円。同日現在の出荷量は昨年の93トン、一昨年の102トンと比べると多く、前倒し傾向となっている。極早生の平均市場価格は、例年並みという。

 YN26は、2012年に品種登録された県育成品種。糖度10度以上を商標「紀のゆらら」(県農業協同組合連合会所有)として販売しており、同JAの今季の市場出荷量のうち36%が紀のゆららで、昨年の17%より割合は高かった。

 同JA販売部はYN26について「果実の外見は青いが、食味は良く、市場評価も上がってきており、今後、有望品種になると期待している」と話す。

 10月中は日南1号のほか、「ゆら早生」や「上野早生」の市場出荷があり、10月下旬から11月初旬に早生温州ミカンの市場出荷が始まる。