和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月24日(火)

現職手堅く、新顔も健闘 激戦の田辺市議選

初当選を決め、万歳で喜ぶ加藤喜則さん(中央)。右は妻の由紀さん、左は母の秀子さん=25日午後11時40分ごろ、和歌山県田辺市宝来町で
初当選を決め、万歳で喜ぶ加藤喜則さん(中央)。右は妻の由紀さん、左は母の秀子さん=25日午後11時40分ごろ、和歌山県田辺市宝来町で
2選を祝う花束を受け取る宮井章さん(25日午後11時40分ごろ、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で)
2選を祝う花束を受け取る宮井章さん(25日午後11時40分ごろ、和歌山県田辺市中辺路町栗栖川で)
 和歌山県田辺市議選は25日に投開票され、新議員20人の顔ぶれが決まった。トップ当選は公明現職の小川浩樹さん(54)=上屋敷2丁目=だった。定数を8上回る激戦で現職が手堅く票を固める中、新顔も3人が当選した。旧4町村が地盤の候補者も1議席ずつを確保した。

■「必ず声を届ける」 初当選の加藤さん
 初の選挙戦で議席をつかんだ公明新顔の加藤喜則さん(44)=田辺市あけぼの=は「本当にうれしい。恩返しのため、必ず声を(市政へ)届ける」と喜んだ。

 田辺市宝来町の選挙事務所に当選確実の連絡が入ったのは午後11時40分ごろ。支持者から歓声や拍手が起き、加藤さんは「皆さんのおかげです」と笑顔を浮かべた。

 選挙戦では、周囲とうまくコミュニケーションを取れずに悩んだ青春時代や、発達障害がある子ども2人を育てている自身の人生に触れ「誰もが胸を張って暮らせる社会に」と訴え続けた。取材に対し「生き方に悩む方は少なからずいる。私も周囲に支えられて生きてきた。政治は人がやるもの。おせっかいかもしれないが、私の姿を見て立ち上がってもらえるようにしたい」と決意を語った。

■「地域の思い市政に」 2選の宮井さん

 「地域の皆さんの支援のおかげ。住民の思いを市政に届けたい」。無所属現職の宮井章さん(54)=田辺市中辺路町栗栖川=は2選を果たし、集まった支持者とともに喜びをかみしめた。

 午後11時半にあった3回目の開票速報で当選確実が分かると、栗栖川の選挙事務所で宮井さんは支持者とともに拍手をして喜んだ。

 後援会長の倉尾直樹さん(61)が「20人の中に入り、喜ばしい。コロナ禍の中、難しい選挙だった。本当にうれしく思う」と支持者に礼を述べ、全員で万歳三唱をした。

 宮井さんは、妻の真弓さん(57)とともに支持者から花束を受け取り「地域の声に耳を傾け、よりよい市政に向けて粉骨砕身の努力をしたい」と2期目に向け決意を語った。