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2060年に4万8600人目標 田辺市が人口ビジョン改訂

田辺市の推計人口
田辺市の推計人口
 田辺市は「人口ビジョン」の改訂版を策定した。2060年の目標人口を、旧ビジョン(15年策定)での目標より約5700人少ない4万8674人に下方修正した。

 市の15年の人口は7万4770人(国勢調査)。国立社会保障・人口問題研究所の推計を基にした分析によると、60年には3万6193人(15年比48%)まで減少する見込み。65歳以上の割合は45%で15年より14ポイント上昇する一方、生産年齢人口(15~64歳)の割合は45%で11ポイント減少するとしている。

 1950年以降、市の人口(合併前の旧4町村含む)のピークは55年の9万3231人。60年間で1万8461人減少している。

 市が20~40代の市民を対象に理想と現実の子どもの数をアンケートしたところ、出生率は理想2・16に対して実際は1・24だった。

 望ましい少子化対策は「教育費への支援」が29・6%で最も多く、次いで「長時間保育や病気などの時も預けられる保育施設の充実」が24・3%だった。

 社会減は、高校卒業後に進学や就職のため市外へ出ることが最大の要因と考えられる。市内の高校生を対象にした進路に関するアンケートでは43・2%が「(大学などを卒業後)地元には住まないつもり」と答えた。その理由として最も多かったのは「やりたい仕事がないから」(43・7%)だった。

 市は、人口ビジョンを基にした「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020~24年度)も策定。「新たな人の流れの創出・拡大」「安定したしごとづくり」「結婚・出産・子育て支援」「暮らし続けることのできるまちづくり」の四つを基本目標に、人口減少に歯止めをかけるための具体的な施策や数値目標を掲げている。

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