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南高梅の着果、過去10年比80%以下 日高果樹技術者協調査

梅の着果数を数える調査員(21日、和歌山県みなべ町谷口で)
梅の着果数を数える調査員(21日、和歌山県みなべ町谷口で)
 JAや日高振興局などでつくる「日高果樹技術者協議会」は22日、和歌山県みなべ町や印南町などで20、21日に実施した2020年産南高梅の着果状況調査の結果を発表した。主産地である両町の着果数は過去10年の同時期平均と比べて「少」だった。園地や木によるばらつきが大きいといい、地区別では岩代・南部を除いてすべて少ない結果だった。


 みなべ町106園、印南町15園、御坊市6園、日高川町18園の計145園が対象。各園で平均的な木を1本選び、直径2センチの側枝2本で枝先の実の数を調べた。

 100節当たりの着果数を過去10年と比べ、120%以上を「多」、110~119%「やや多」、91~109%「並」、81~90%「やや少」、80%以下「少」として評価した。

 各地区の状況は、岩代・南部が7個「並」▽上南部3・4個「少」▽高城3・4個「少」▽清川5・8個「少」▽印南町5・1個「少」で、主産地の平均も4・7個で「少」と評価した。御坊市・日高川町の平均も3・9個で「少」だった。

 要因について、協議会は、開花が10日から2週間早く、めしべの形成が悪かったことや、開花期に天気が悪い日が多く、ミツバチの活動が悪く受粉がうまくいかなかったことが考えられるという。

 一部の園地では、かいよう病やうどんこ病、灰色かび病、低温障害の発生が見られた。着果は、園地や木によるばらつきが非常に大きく、一昨年の台風で生じた潮風害による樹勢の低下はおおむね回復しているという。今後の気象条件、生理落果、果実肥大などの状況で作柄は変動するとしている。

 協議会は5月18日に御坊市と日高川町、19日にみなべ町と印南町で最終の調査を予定している。

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